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しかも、その近代絵画自体が、ベルギー印象派、象徴派、表現主義、シュルレアリスム、抽象絵画とめまぐるしい変貌を遂げている。 今回はその中で、「ベルギー印象派」ないし「光輝主義(ルミニスム)」の主導者・エミール・クラウスの作品を中心に組み立てた本邦初の展覧会である。 ちなみに、このHP「美術散歩」やBlog「Art & Bell by Tora」に書いたベルギー美術の展覧会レポは、文末にまとめたように数多いが、その中でクラウスの作品を記載しているものは比較的少ない。 ということで、観るたびに強い感動を受けていたクラウスの光り輝く画が多数展示される今回の展覧会を待ち望んでいた。 そこに内覧会の案内が来て一瞬喜んだのであるが、開催日を見ると広島への出張日と重なっている。そこで、内覧会には家内に行ってもらい、自分は一週間遅れの昨日観に行ってきた。「図録より実物のほうがはるかに素晴らしい!」という家内の声に背中を押されたのも事実である。 展覧会は4章立てであるが、展示室の関係で下記のように展示されていた。 ・第1章 エミール・クラウスのルミニスム・・・3Fの最後の部屋と2Fの大部分以下、クラウスの画を中心にお気に入り作品について述べていく。 チケットの《レイエ河畔に坐る少女》↑左、チラシの《野の少女たち》↑中央、《昼休み》↑右は、いずれも草原の輝き、カワイイ少女や若い女性が逆光の中に描かれた心地よい画である。 《タチアオイ》↓左や《ノウゼンハレン》↓右のような花の画は花自体が美しいだけでなく、その背景が見事である。 そこで、ジックリとこの画を拝見すると、そり遊びをしていた子供たちが帰り支度をしている場面だということが分かってきた。夕暮れ時の陽光が凍った川面の左寄りを照らしており、人物や橇の影もしっかりと描かれていることが分かってきた。 第2章では、モネの積み藁よりも細かく描かれた積み藁のあるアンナ・ド・ウェールトの《夏の朝》↓左やジェニー・モンティニーの《庭で遊ぶ子どもたち》↓右といったクラウスの弟子の作品が良かった。 期待に違わぬ素晴らしい展覧会だった。お見逃しなきように。 【附記】 最後の部屋に、このギャラリーのコレクション作品(下記の4点)が展示されていたが、いずれも素晴らしいものであった。この美術館には目利き!がいる。 ・渡邊美喜《大都市心象(東京駅正面)》 ・吉村芳生《SEINE 858》: 一見写真と思われる精細な鉛筆画 ・小林孝旦《Pillow》: 枕のやわらかな質感 ・中根 寛《阿賀野川》 【参照】 ・マグリット展:三越美術館(1994.11) ・世紀末ヨーロッパ象徴派展:Bunkamura(1997.1) ・ボイマンス美術館展 カンディンスキーからデルヴォーまで:伊勢丹美術館 (1998.8) ・デルヴォー展-その生涯と人物像:新潟市美術館 (2004.7) ・ベルギー象徴派展:Bunkamura(2005.4) ・ゲント美術館展:世田谷美術館(2005.6) ・ベルギー近代の美: 府中市美術館(2005.11) ⇒クラウスの作品: 《マーガレット》、《読書する女》、《藁を積む女》 ・ベルギー王立美術館展:国立西洋美術館 (2006.9) ⇒クラウスの作品: 《陽光の降り注ぐ小道》、《晴れた日》 ・シュルレアリスム展:埼玉県立近代美術館(2007.3) ・シュルレアリスムと美術 イメージとリアリティーをめぐって:横浜美術館(2007.9) ・ベルギー幻想美術館:Bunkamura(2009.9) ・ブリューゲル 版画の世界:BUNKAMURA(2010.7) ・フランダースの光:Bunkamura(2010.9) ⇒クラウスの作品: 《雪》、《運河沿いの楡の木》、《ピクニック風景》、《フランダース地方の収穫》、《秋》、《野の少女たち》、《刈草干し》、《レイエ川沿いを歩《田舎の娘》、《夏の夕暮れ》、《レイエ川の水のみ場》、《画家の家》 ・ジェームズ・アンソール‐写実と幻想の系譜:損保ジャパン東郷青児美術館(2012.9) 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2013-06-15 15:43
| 印象派
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