記事ランキング
ブログパーツ
最新のトラックバック
外部リンク
以前の記事
2021年 01月 2020年 11月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 more... カテゴリ
全体
国外アート 西洋中世美術 ルネサンス バロック 印象派 印象派後期 現代アート(国外) 東洋アート 仏像 国内アート 江戸絵画(浮世絵以外) 浮世絵 近代日本美術 戦争画 現代アート(国内) アート一般 書籍 音楽 映画・写真 講演会 北海道の鈴 東北の鈴 関東の鈴 中部の鈴 関西の鈴 中四国の鈴 九州の鈴 ヨーロッパのベル アジアのベル アメリカのベル オーストラリアのベル 未分類 フォロー中のブログ
検索
その他のジャンル
ファン
ブログジャンル
画像一覧
|
牧野邦夫という画家のことは、今回初めて知った。この展覧会には牧野の作品が約120点も紹介されているというし、新聞やネットで評判が良いので遅ればせながら見に行くことにした。美術館前の看板↓には五月晴れの陽光。
![]() ・第1期.自我の中の夢想‐牧野レンブラントを目指す(1950‐65年)牧野は、1925年東京に生まれ、1948年に東京美術学校油画科を卒業しているが、戦時中には学徒出陣し、原爆被災地や東京大空襲の悲惨さを目撃している「戦中派」である。 第3期の1980年に制作された《インパール》↓左は、牧野の戦時中の体験を下敷きにした作品であるが、ボスやブリューゲルの世界のような幻想性が強い。 ![]() 牧野は、戦後の美術界に生じた新たな潮流に流されず、美術団体にも属さず、ひたすら自己の絵画世界を追求し続け、数年間隔で個展を開くだけだったため、その知名度は決して高くない。 《未完成の塔》↓は、10年ごとに1段階ずつ仕上げていく予定の作品で、最下部が50代、下から2段目のグリサイユ部分が60代に描かれ、その上は70代、80代に描かれる予定だったものである。牧野は、レンブラントの域に達するには90歳まで長生きしなければならないと云っていたとのことである。この作品はそういった遠大な計画に基づいたものであるが、1986年61歳で逝去したため未完成に終わった牧野の「バベルの塔」である。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ところが時代が異なっていた。戦後の混乱期には単なる写実画では受容されず、日本の画家は欧米の新しい流れに追従していかざるをえなかった。 このことは、戦前の伝統的な技法に縛られることなく、どのように作品を制作しても良いという時代になったと前向きに受け取ることもできる。こういった時代において、牧野は過去の写実画の上に象徴絵画を重畳するという新技法に転進していったのである。 牧野のこの新旧複合絵画は、奇抜すぎるコンビネーションであるため、観るものを不安に陥れるところがある。このことが牧野が広く受容されるに至らなかった理由ではないかと考えてみた。 時代は常に流れている。今回の展覧会の成功や立派な画集の刊行は、牧野の作品が21世紀の不安な現代に受容されつつあることを意味しているようである。画家・牧野は早く生まれすぎたのかもしれない。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2013-05-27 00:52
| 現代アート(国内)
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ファン申請 |
||