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しかし、「もののあわれ」という言葉は、本居宣長の「紫文要領」から生まれたものである。今回の展覧会にもその稿本の一部が展示されていたが、その全文は100ページ以上というのだから、これをすべて読了して「もののあわれ」という言葉の正確な概念を理解している人はそれほど多くないだろう。 とういうわけで、ここでは難しいことは棚上げにして、今回の展覧会の章別に「お気に入り」作品を挙げていくに止める。 第1章 「もののあわれ」の源流: この展覧会は、9回もの展示換えがあり、この章の国宝《寝覚物語絵巻》(↑左、展示期間 5.1‐5.13)や国宝《扇面法華経冊子》(展示期間 6.5‐6.16)といった平安時代12世紀の作品は今期見られなかった。 ちなみに、↑右は「お得な半券サービス」チラシで、そのビジュアルは《源氏物語屏風》(展示期間 4.17-5.20)。このように、チラシのメインビジュアルとなっているものがすべて期間限定展示で、5.22‐6.3の期間にはいずれも見られないのである。 この時代のものとしては、風俗画ともいうべき病草紙断簡《不眠の女》が出ているだけ。 その他に、この章に出ていたのは三人娘の一人を口説こうとする貴公子を描いた室町時代の《住吉物語絵巻》。これらが「もののあわれ」の源流といわれても、しっくりこなかった。 第2章 「もののあわれ」という言葉 本居宣長を中心に: 稿本については前述したが、宣長自筆の《本居宣長四十四歳自画自賛像》の巧いのには驚いた。 第3章 古典にみる「もののあわれ」 『源氏物語』をめぐって: この章のお気に入りは以下。 ・岩佐又兵衛工房の《源氏物語図 浮舟》(又兵衛自身の《浮舟》は2008年に「源氏物語の1000年」展で見た→こちら) ・全帖が描かれた《源氏物語図屏風》サントリー美術館蔵 ・湖面に満月が映る酒井抱一筆の《紫式部石山観月図》 ・冷泉為恭筆の四段に描かれた《枕草紙図》 第4章 和歌の伝統と「もののあわれ」 歌仙たちの世界: ・室町時代の《小倉山蒔絵硯箱》サントリー美術館蔵↓は絶品。 ・鈴木其一《四季歌意図巻》では、西行の「秋 鴫立つ沢」と定家「佐野の渡り」を見ることができた。 第5章 「もののあわれ」と月光の表現 新月から有明の月まで: ・今期の佐竹本三十六歌仙絵は《藤原仲文》 ・西垣永久作の《田毎の月図鐔》永靑文庫には、双眼鏡で見ると、各田圃に見事に新月が映っていた。 ・鈴木其一の《月に秋草図》 ・本阿弥宗悦・俵屋宗達の《月に秋草下絵新古今集和歌下絵》 月の名前がまとめてあったので、メモしてきた。 ・朔(ついたち)・新月第6章 「もののあわれと」と花鳥風月 移り変わる日本の四季: ・以前にも見た雲錦模様の《色絵桜楓文鉢》↓や有田の《色絵牡丹蝶文捻大皿》↓↓ ・青緑色の発色が見事な有田の《青磁染付葦鷺文皿》サントリー美術館蔵↓ 第7章 秋草にみる「もののあわれ」 抒情のリズムと調和の美: ここでのお気に入りは以下。 ・高台寺の《秋草蒔絵歌書箪笥》 ・サントリー美術館の《秋草蒔絵鏡台》↓ 第8章 暮しの中の「もののあわれ」 近世から近現代へ: ここでのお気に入りは、以前にも見た北野恒富の《星》。 結局のところは、物語絵、歌仙絵、花鳥画などを集めた展覧会であり、気楽に見て回った。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2013-05-19 14:06
| 国内アート
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