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これは昨日のこと。連休第三日。まず、Twitterで、他のブロガーたちはどこに出かけるかをサーチ。それぞれ混みそうなところばかりだし、初日派の自分としては既に出かけているところが多い。
そのうちに、旧知の一村雨さんのツイートを見つけ、これで願成就院の運慶が東博に出ていることを知った。この「特集展示」ならば、地味な感じなのでそれほど混んでいないだろうと考えて、午後から上野に出かけた。 山手線は意外に空いているし、上野の人混みも予想以下。天気は上乗、風もない。駅から東博までの道のりも快適である。 ![]() 私はこの流れから外れて本館へ。「人の行く裏に道あり花の山、いずれを行くも散らぬ間に行け」(千利休) まずは願成就院の運慶が出ている「特別二室」へ入り、運慶の《木造不動明王及二童子立像》願成就院蔵の前に直進。 ![]() 不動明王の眼付、顔付が面白い。体躯は堂々としており、股間から裳裾への流れるような衣紋も印象的である。 出陳の不動明王が左手に持っている羂索は古くてボロボロの感じがするし、↑の画像と違い、右手には宝剣を持っていない。「後補の持物は省いて展示したのだろう」と想像させてもらった。 左の制吨迦童子の「ヤンチャさ」と右の矜羯羅童子の「おとなしさ」の対照は見事。特に、制吨迦のするどい眼付や左肘の力強い構えは忘れがたいポーズである。一方、矜羯羅のやさしい上目使いも印象に残った。 同時に国宝に指定された願成就院の《木造阿弥陀如来坐像》は、いただいた目録には載っているが、その姿は見えず、《木造毘沙門天立像》は木札が展示されているだけ。 係の女性に伺ってみると、この両像については、願成就院の方から、パネル展示も断られたとのことだった。残念! 今回、国宝に指定された快慶作《木造騎獅文殊菩薩及脇侍像》文殊院蔵のほうは、パネル展示されていたので、4躯からなる全体像を把握することができた(画像⇒こちら)。 今年の国宝指定は3件で、残りの1件は《醍醐寺文書聖教》(画像⇒こちら)。新しい重文指定は50件。これで国宝は871件、これを含む重要文化財の総数は10,524件になったとのことである。 重文指定では、長谷川等伯の《老松図襖》や《猿猴捉月図襖》(いずれも金地院蔵)はパネル表示だったが、前者は「長谷川等伯展」で見ている。後者の画像は↓。 ![]() 《葛川明王院御正体》の正体は、なんと不動明王と脇侍2躯。神仏習合も極まれりという好例である(画像⇒こちら)。「大神社展」に参加すべき「御正体」のように思った。 《木造浅間神像》浅間神社蔵も傑作(画像⇒こちら)。上部に如来像、下部に3体の女性像が周状に配置され全体として1躯の像となっている。これも「大神社展」に出れば人気キャラになったに違いない。 続いて、「特別一室」へ。 狩野探幽の《四季松図屏風》大徳寺蔵は余白の多い六曲屏風。画像は、文化庁のサイトで見られる。 狩野孝信筆の《後陽成院像》は色彩鮮やか(画像↓)。 ![]() 本願寺の《親鸞聖人絵伝》は、水平に画面を配置したのユニークな絵伝。中に善光寺も描きこまれている。 善光寺の《阿弥陀聖衆来迎図》は阿弥陀如来を正面から描いていて印象深い(画像⇒こちら)。 法隆寺の《聖徳太子勝鬘教講讃図》↓には、中央に勝鬘経を講義する聖徳太子、手前に跪坐して拝聴する蘇我大臣・小野妹子・慧慈法師が描かれている。この画は2012年3月にTakashimayaで開かれた「法隆寺展」以来の再見である。 ![]() ![]() 《岩倉具視関係資料》では、「東京奠都詔書案」が出ていたので、全文を読んだ。岩倉具視は、江戸を東京と改称し、そこに皇居も官僚機構も移すという大胆な案を書いていたのである。文字は優しい女手ながら、内容は豪快。 これに対して異を唱える「福岡孝弟意見書」が並んで展示されていたので、これも読んだ。「中京=平安城、東京=江門城、西京=浪華城とし、この三京ともに皇居・太政官あるべし、諸侯は三京中に分配居住すべし」という対案が書かれていた。 明治維新の歴史的文書がこのように保存されるだけではなく、今回のように公開されていくことは非常に結構なことである。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2013-04-30 08:30
| 仏像
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