かわいい江戸絵画 前期 ＠府中市美術館

　東京の桜は例年より大分早い。府中市美術館の周囲の桜も満開。花曇りの空がちょっと残念。　展覧会の看板も暖かそう。　左から応挙の《狗子図》、蘆雪の《豊干禅師図》、国芳の《猫のすずみ》の部分図が迎えてくれる。そういえば、仙厓もありますね。

　展示の配置は下記の通りで、学芸員の感性が試されていた。

・幕開けー「かわいい絵」はいつから始まった？

・感情のさまざまーなぜかわいいのか？：　かわいそう、慈しみ、おかしさ、小さなもの・ぽつねんとしたもの、純真・無垢、微妙な領域

・かわいい形ー「かわいい」には原理がある？：　幾何学・省略・くりかえし、子供の形、つたなさの魅力、素朴をめぐる目、絵本

・花ひらく「かわいい江戸絵画」－かわいい絵の時代：　虎の悩ましさ、応挙の子犬・国芳の猫、かわいい名画選

　以下は、私のお気に入り作品の画像。余計な説明は不要だろう。とにかく和みます。

　個人蔵の作品が多かったし、後期には総入れ替えとのことなので、念のために図録を買ってきた。　例によって、「かわいいたんけん隊クイズ」、ばれたん工房での「ちらし作り」と「絵はがき作り」↓。　常設展のお気に入りは、児島善三郎《水温む》、河野道勢《芝居図》、久米桂一郎《果園の春》、高橋由一《墨水桜花輝耀の景》、石井柏亭《牡丹》、富田有紀子《507,512,505》、立石大河亜《登呂井富士》、松本英一郎《桜・松風》。

　ちなみに、松本英一郎の評伝についてブログに書いたことがあったが、ここで松本の画に邂逅し、評伝のことを思い出した。

　帰ってくると、世田谷の桜は散り始めて、花吹雪。
美術散歩　管理人　とら

【註】　後期の記事はこちらです。