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横浜美術館に「ゲルダ・タローとロバート・キャパの二人展」を見に行ってきた。
2013年3月3日に放映されたNHK「日曜日術館:ふたりの“キャパ”」を見てから、この展覧会を見に行ったので、十分に理解できた。手元にある「日曜美術館」のメモに書かれている作品を特に念入りに見てきたので、展覧会の感想記事はこのメモをもとに書いていくこととする。 そこで出会いがあった。相手は、1910年にドイツのシュットガルトで生れたユダヤ人女性写真家「ゲルタ・ポポリン」。彼女はフランス語が得意でないフリードマンのキャプションを手伝ったりもしたが、本質的にはお互いに対等な仕事の関係だった。展覧会場では、ゲルダは「”キャパ”の恋人」とされていたが、放送ではそのことには触れられていなかったような気がする。 二人は仕事を断られることが多かったので、一計を案じて「ロバート・キャパ」という架空のアメリカ人写真家を作り、自分たちの写真をキャパの作品として売り出した。買主は金持ちのアメリカ人で、今までの3倍の値段で売れたという。 1936年7月にスペイン内戦が始まると、危険な写真ほど高く売れると考えた二人はスペインに向かい、共和国軍に同行した。 兵士が銃で撃たれる瞬間を捉えたといわれる臨場感あふれる写真《崩れ落ちる兵士》↓はキャパが伝説となった瞬間の作品であるが、その制作状況についてはいろいろな説がある。 ゲルダは写真《女性兵士》↓に見られるように低い位置にカメラを構え、見上げる構図が得意で、光の捉え方が上手い。 そして1937年7月、26歳の若さで、戦場で命を落とした。その時パリにいたキャパは、ゲルタに捧げる写真集を刊行した。 その後のキャパは「ゲルダだったらこのように撮っただろう」と考えて戦争写真を撮っていったようである。即ち二人がひとつになったのである。 1944年6月の第二次大戦ノルマンディー上陸作戦の際には、キャパは、半数が命を落とした第一陣とともに海中に飛び込み、背中を敵に向けて味方を撮った。この時の写真《Dディ》は手ぶれやボケが激しいが、これこそキャパが死と隣り合った瞬間の作品だった。 展覧会の構成は、第1部が「ゲルダ・タロー」回顧展で、第2部が「ロバート・キャパ」生誕100年記念展。 前者は、①1936年と② 1937年の2章のみであるが、見事な内容で、勇敢なゲルダに拍手を送りたくなった。 後者は、①フリードマンからキャパへ、② スペイン内戦、③日中戦争 -第二次世界大戦 I、④第二次世界大戦 II、⑤インドシナまでの5章に分かれていた。 日中戦争の際には、蒋介石夫人の許可が下りた写真だけ撮っていたようで、宣伝臭が感じられる写真が少なくなかった。 インドシナ戦争は、ヴェトナム・カンボジア・ラオス3国が、旧宗主国フランスに対して戦った独立戦争で、キャパはフランス側について写真を撮ったのであろう。 こういった点にキャパの限界が見てとれる展覧会でもあった。 【附: コレクション展】 今回のテーマは「光をめぐる表現」。 最初の部屋「光のさまざまな表現」では美しいガラス工芸と絵画が幾つも見られた。 ↓は左からアレシュ・ヴァシチェック《景色貫通》、生田丹代子《揺―21》、利渉重雄《詩人の対話》、緑川洋一《島とつり舟》、アンセル・アダムス《月の出、ヘルナンデス、ニューメキシコ》。 「日本画にみる光の表現」の部屋では、石渡江逸の新版画が良かった。 左から《(神奈川子安浜所見)床場》、《(横浜)柳橋の月》、 《横浜野毛(月夜)》、 《横浜長嶋橋所見(落陽)〔日没後〕》、《横浜長嶋橋所見(落陽)》。 まずは、外国の報道写真。 ・アルフレッド・アイゼンスタットの《アドルフ・ヒトラーとベニート・ムッソリーニ、ヴェネツィア》(↓左)と《対日戦勝記念日、タイムズ・スクエア、ニューヨーク・シティ、1945年8月15日》(↓右) 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2013-03-08 23:15
| 映画・写真
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