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ラファエロの回顧展が国内で開かれるのは初めてではなかろうか。ということで、初日の開館時刻に合わせて上野に行った。
![]() 展示はすっきりとした4章だて。 Ⅰ.画家への一歩チラシ裏には、↓のように有名作品の画像が沢山載っている。 ![]() 第Ⅰ章では、父親・ジョヴァンニ・サンティの《死せるキリストと天使たち》、ペルジーノ《聖ユスティナ》(↑下段左から3番目)、ピントリッキオ《幼児洗礼者ヨハネと聖母子》など、修行中のラファエロに影響を与えた画家たちの作品が並んでいる。 画家としてラファエロの名前が初めて契約書に表れた1500年制作の祭壇画《父なる神、聖母マリア》は初見。 ラファエロの初期の作品としては、この他に、《天使》、《聖セバスティアヌス》、《若い男の肖像》、《アッシジの聖フランチェスコ》、《パドヴァの聖アントニウス》が出ていた。 第2章は、1504年にラファエロがフィレンツェに出た後で、レオナルド、ミケランジェロ、フラ・バルトロメオなどの作品を積極的に学んでいる。 ここでの目玉はパラティーナ美術館蔵の《大公の聖母》(↓左)で、今回の展覧会のメインビジュアルとなっている。大公とはトスカーナ大公・フェルディナンド3世。ナポレオン侵攻の際にこの画をフィレンツェで購入し、亡命先にも携行し、生涯寝室に飾っていたとのこと。現在はバックは黒一色だが、もとは窓のある室内空間が描かれていたことが科学的調査で分かっている。この画の準備素描(↓右)が出ていた。最初の構想はロンドだったようだ。 ![]() この時期のラファエロの素描としては、《磔刑図の解剖学的習作》、《聖母子と幼い洗礼者聖ヨハネ》が出ていた。 現在ヴァチカンにあるグリザイユ《信仰》(↓、女性は聖杯を見つめている)が出ていたが、これは祭壇画《死せるキリストの運搬》の裾絵である。 ![]() ![]() None of the numerous paintings on wood realised by Raphael for Perugia has remained in the city. The Copy of the depression also known as the Atalanta Baglioni Deposition is therefore a documennt of particular importance, painted by Cavalier d'Alpino to replace the original version by Raphael purloined in 1608 and now preserved in the Galleria Borghese in Rome.この作品は当時ペルージャの支配者であったバリオーニ家の内紛で殺されたグリフォーネ・バリオー二の母親アタランタが制作を依頼したものであり、画面右で気絶しているマリアはアタランタの投影である。この画は1608年に教皇パウルス5世に送られ、甥のシピオーネ・ボルゲーゼに贈られたのである。 こういった事情で、コピー作品といっても、この画はペルージャ市民にとっては宝なのである。会場では、ありがたく再見させていただいた。 第Ⅲ章では、1508年、ユリウス2世のヴァチカン装飾メンバーとなってローマに赴いてからのラファエロの足跡が見てとれる展示となっていた。1513年にユリウス2世の後を継いだ教皇レオ10世もラファエロを重用した。 またラファエロは、ライモンディらの版画家を使って金儲けをしていた。ギージの《アテナイの学堂》、ライモンディの《パリスの審判》などのお馴染みの版画も出ていた。ラファエロが原寸大下絵を描いたタピスリー《聖ステパノの殉教》も見られた。 ラファエロの作品に基づくズッカリの《牢獄から解放される聖ペテロ》(↓左、部分)はバチカンの原画(↓右、部分、展示されていません)と違い、ペテロが眼を開けて天使を見つめていた。 ![]() 第Ⅳ章では、ラファエロに影響を与えたヴェネツィア派のデル・ピオンボの《ラ・フォルナリーナ》が出ていた。 ラファエロの弟子の作品が並んでおり、ジュリオ・ロマーノの《聖家族》・《聖母子》、バルダッサーレ・ペルッツイの《ピエトロ・アッコルティ枢機卿の肖像》、ペリン・デル・ヴァーガの《聖母子》・《カピトリヌス丘にユピテル神殿を建設するタルクィニウス・プリクス》、ポリドーロ・ダ・カラヴァッジョの《カルヴァリオの丘への道行き》などを見ることができた。 また、ジローラモ・デッラ・ロッビアの美しい施釉テラコッタ浮彫り《聖母子と洗礼者聖ヨハネ》を見ることもできた。 さらにラファエロの描いたテーマが工芸品や陶磁器に採用されている例が沢山示されており、エンジョイすることができた。例えば、《ガラティアの凱旋》のフレスコ画(↓左、展示されていません)は1511年制作、銅版画(↓中)は1515-16年制作、マヨリカ陶器(↓右)は1550-75年頃の制作である。 ![]() ↓は、左から先着約1400名、正確には生誕年に因んだ1483名へのプレゼント、中央は画像が全点載っているミニ図録、右はこれを入れるバッグ。ブルーとピンクがこの展覧会のイメージ・カラーらしい。 ![]()
by cardiacsurgery
| 2013-03-04 20:07
| ルネサンス
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