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天気晴朗なれども風寒き昨日、渋谷に出かけた。これは、たばこと塩の博物館の館蔵浮世絵展を観るため。受付で立派なパンフレットを頂いて恐縮した。
浮世絵の展示は3章だて。 1. 江戸の桜名所: ・寛永寺: 将軍の墓所なので賑やかな鳴り物が禁止されていたため、上品な花見。 ・御殿山: 見晴らしの良い景勝地で花見の名所。広重の《五十三次名所図会 二 品川》↓では、砲台築造のため北側が切り崩された醜い姿の御殿山が描かれている。人間の自然破壊に静かに抗議しているのは、崖っぷちの一本松と満開の桜二本。御殿山は現在、北品川三丁目~四丁目の高級住宅地。第一京浜、山手線・東海道本線などの交通の要所と接している場所で、この一本松や二本桜が残っているはずもない。 ・墨堤: 江戸第一の花見の名所。こちらも吉宗の命によって植樹された桜。歌川国明の《向ふ島花見の図》↓は、「滝廉太郎の『花』を連想させる」と説明されていたが、同感。 ・吉原: 仲の町に植えられた桜は青竹の柵で囲まれている。夜桜が有名。 2. 美男美女と桜: 鳥文斎英之の《貴婦人花見》の女性二人は水面を見つめている。拡大パネルを見ると、見つめる先には蛙らしものが描かれているようだったが、説明がなく、確認できなかった。残念! ・娘道成寺: 道成寺の説話の後日談。歌川豊国の《京鹿子娘道成寺》には満開の桜の下、梵鐘を見据えながら舞う白拍子が描かれている。この白拍子は舞いながら梵鐘の中に飛び込み蛇身の正体を現すことになる。これは再見。 ・妹背山婦女庭訓「吉野川の場」(←歌川豊国画《妹背山》): 吉野川をはさみ妹山と背山を治めている二つの家の間には争いが絶えなかったが、その娘と息子は恋仲で、二人は死を選ぶ。さしずめ日本版ロメオとジュリエット。 4. 桜の楽しみ方: 喜多川歌麿の多色刷り絵本「普賢像」の挿絵が4点出ていたが、その中の《酔いどれ女》が面白かった。山道をやっと下りてきた酔いどれ女と介抱する女2名、山道の中ほどには扇を持って踊る男、奥には酒樽と折った桜の枝を天秤棒で背負って運ぶ半裸の侍2人が描かれている。背景の川の流れや森の描写も見事。「流石歌麿!」というべき秀作である。 2Fの「ミニ企画コーナー」のテーマは「あかりいろいろ」。↓は三代歌川豊国の《船宿の送り》、手に持つのは「ぶら提灯」。 今週の渋谷美術散歩の話題としては、「続・白隠フォーラム」の際に、東急百貨店本店で見た「昭和39年ごろの渋谷駅東口模型」↓とBunkamuraギャラリーでみた「金子国義展」↓↓。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2013-02-17 14:30
| 浮世絵
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