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いささか旧聞に属するが、2008年の拙ブログ「田部美術館 @山陰美術散歩」には、①この美術館の展示が「四季の茶道具 立春のころ」だったこと、②展示のしつらえの軸物が《近松門左衛門賛 大津絵 鬼の念仏図》であり、③茶碗が《三島・松平雪川作楽山 銘 赤鬼》だったという記録が残っている。
茶道をやっている家内は初釜も終わり、立春の準備を始めている。そこに登場したのが、昨年90歳で亡くなった家内の母の遺品である《大津絵の帯》である(↓、クリックで拡大)。 ![]() たいていのものはお定まりの絵柄なのだが、《藤娘》などはいろいろなバージョンがあるようで、書きこまれた句を読み解くにも時間がかかった。大津絵の句は芭蕉のものが多いと思っていたが、芭蕉DBを調べてみると、必ずしもそうではないことが分かった。 帯の画像から絵だけを順番に取り出すと、以下の様である。ただし、帯には《鬼の念仏》と《藤娘》がそれぞれ2度登場している。 ・弁慶: 「三井寺の 門たたかばや 今日の月」(芭蕉) 註: 芭蕉が、月光に照らされる三井寺の塔頭を望んで、舟上で詠んだ句。 註: 弁慶と三井寺の関係は「弁慶の引き摺り鐘(三井寺⇒比叡山)」。 註: 絵は「釣鐘弁慶」らしい。 ![]() 註: 正月の3日間は、大津絵師は 「仏の絵」を描かなかったので、これは1月4日の句? 註: 「何仏」の答の絵が「鬼の念佛」というブラックユーモア。 註: 「松山」の印があるが、これは大津絵の元祖・高橋松山のこと。 ![]() 註: 絵は又平久吉の《藤かつぎ姫》。藤の花の中に「風」という字が読める? 註: 藤は晩春の季語。芭蕉のこの句は「季語・藤」のトップに出てくる。 ![]() 註: 「鷹野」は「鷹匠」の古語。ここでは「前髪が残る若い鷹匠」と「鷹狩の場」を掛けている。 註: 鷹匠の顔がネコの顔となっている。 註: 鷹狩とネコ(隠語)の両者を趣味としたのは徳川家光。その隠喩だとしたらキワドイ。 ![]() 註: 雷神が雲の上から落としてしまった太鼓を鉤で釣り上げようとするユーモラス絵。 註: 「松山」の印は大津絵の元祖・高橋松山のこと。 ![]() 註: 「小鹿」と「小禄」は掛詞。寿老人と供の鹿は平気だが貧乏高齢者は大変。 註: 絵は、梯子に登って寿老人の長頭を剃っている大黒(外法と大黒の梯子剃り)。 註: 寿老人の軍配も描かれている。 ![]() 註: 絵は「酒飲み猿」だが、句意は《瓢鯰図》のようにとらえようのない人の心。 ![]() 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2013-01-14 16:04
| 国内アート
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