記事ランキング
ブログパーツ
最新のトラックバック
外部リンク
以前の記事
2021年 01月 2020年 11月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 more... カテゴリ
全体
国外アート 西洋中世美術 ルネサンス バロック 印象派 印象派後期 現代アート(国外) 東洋アート 仏像 国内アート 江戸絵画(浮世絵以外) 浮世絵 近代日本美術 戦争画 現代アート(国内) アート一般 書籍 音楽 映画・写真 講演会 北海道の鈴 東北の鈴 関東の鈴 中部の鈴 関西の鈴 中四国の鈴 九州の鈴 ヨーロッパのベル アジアのベル アメリカのベル オーストラリアのベル 未分類 フォロー中のブログ
検索
その他のジャンル
ファン
ブログジャンル
画像一覧
|
ジョルジュ・ルオー(Georges Rouault, 1871 - 1958年)の絵画作品の中で、サーカスのテーマは全体の3分の1を占めており、全体で600点も制作しているとのこと。このためにルオーは「道化師の画家」と呼ばれているが、彼は安サーカスの旅回芸人の哀切さを通して、罪深い社会で苦悩する人間本来の姿を暴き出していると説明されている。
以下、章別にお気に入り作品を挙げていく。 第1幕 悲哀‐旅回りのサーカス 1902-1910年代: ここにはルオーの道化師の原点でもある初期のサーカス作品が並んでいたが、初見のものが多かった。 ・1905年の≪サーカス≫↓ には、一見華やかなサーカスの道化師たちが描かれているが、全体は暗い。しかし、彼らは少年時代からのルオーの憧れの的だった。 第2幕 喝采‐舞台をひと巡り 1920-30年代: ルオーは、サーカスに登場する道化師、曲馬師、踊り子、動物たちを鮮やかな色彩で何枚も描いている。 お気に入りは《女曲芸師(人形の顔)》 1925年頃↓ ・1931-32年の≪踊り子≫↓ は、華やかな衣装に包まれてはいるが、なにやら孤独感の漂う踊子である。足元に坐っている犬がけが心の支えなのだろうか。 第3幕 記憶‐光の道化師 1940-50年代: ・1946年の≪うつろな夢≫↓は今までになく明るい画である。描かれた道化師は、キリスト的な人物像と同化してきているようにも感じられる。 ルオーが描く道化師が、愛と犠牲を体現するキリスト的な人物像に変身していくのは、人生とは悲しみと喜びの両者から昇華していくものだとルオー自身が実感するようになったからであろう。 非常に教訓的な展覧会だった。 余計ごとだが、このミュージアムの経営母体であるパナソニックが大赤字とのニュースが流れている。 人生が喜びと悲しみの混合物であると同様に、社会も楽観的な状況と悲観的な状況が交錯する。 ルオーの作品を多数所蔵しているこの「パナソニック汐留ミュージアム」の幸運を祈念して、この記事を終える。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2012-10-31 23:24
| 国外アート
|
ファン申請 |
||