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同名の展覧会はBunkamuraで2003年1月に見た(記事はこちら)。有名美術館METだから、もう少し頻回に日本で展覧会が開かれているかと思っていたのだが、本当に久しぶりなのかもしれない。
今回の展覧会のテーマは「自然」という幅の広いもの。キュレーターは中世美術担当のピーター・バーネット氏ということなので、そういったものにも視線が当てられていると思って期待して行った。 実際には、METの17学芸部門中の12部門から出展されており、おなじみの絵画以外の彫刻、工芸品、写真がかなりの数を占めており、さらに古代から現代に至るスパンを包含していた。総数133点という多数なので、ゆっくりはしておれない。 第1章 理想化された自然: 「古典的風景画」としてはクロード・ロランの《日の出》(下線はMETのDBへのリンク)、「擬人化された自然」のセクションではレンブラントの《フローラ》が抜群。モデルはサスキア、切り取られた花は「長続きしない」という意味。 第2章 自然の中の人々: 「聖人、英雄、自然の中の人々」のセクションでは、16世紀の《イタリアに近づくアイエネスの船団を描いた飾り板》は美しい描画七宝。同じく16世紀の《メタブスとカミラを描いた皿》も良かった。 ティントレットの《モーゼの発見》では、川から拾い上げた赤子に乳を含ませている。これはもちろん王女ではないが、実際の母親だったというから出来過ぎた話。 ヘリ・メット・デ・プレス工房の《聖アントニウスの誘惑》は、祭壇画の前で祈っている聖人を悪魔が引っ張る面白い画なので、単眼鏡でじっくりと見た。 ヤン・ブリューゲル(子)の《冥界のアエネアスとシュビラ》はヴェルギリウスの「アイネアス物語」から。このトロイアの英雄を冥界に引っ張る巫女クマエ。これも単眼鏡の世話になった。 ドラクロアの《嵐の中で眠るキリスト》は超有名な画。泰然としているキリストの顔を単眼鏡でしっかりと見た。 ゴーガンの《水浴するタヒチの女たち》やルノワールの《浜辺の人物》はマアマアといったところ。 「狩人、農民、羊飼い」のセクションでは、エジプト・新王朝時代の《実った大麦のレリーフ》や16世紀南ネーデルラントのタペストリー《音楽を奏でる男女の羊飼い》が立派。 画では、ジュール・ブルトンの《草取りをする人々》。こういった農民画には弱いので、ショップで絵葉書を買った↓。大勢の農婦が働く中、一人だけが立ち上がり、腰に手を当てて、沈む夕陽を眺めている。新月も顔をのぞかせている。ミレーの《麦穂の山》やゴッホの《歩きはじめ、ミレーに拠る》は有名作品。 「動物」では、牛(メソポタミア)、カバ・馬・猫(エジプト、用途は棺桶、イアリングの穴や胸の「ウジャッドの眼」に留意)、馬(ギリシャ)、豹・熊(ローマ時代)、羊(鉄器時代)、ライオン(ドイツ、イラン、イタリア、スペイン)、猿(ドイツ)、15世紀)、虎(フランス、18世紀)、白熊(フランス、ロダンの弟子ポンポン作)。 「鳥」では、アヒル(鉄器時代)、ハヤブサ(エジプト)↓、ハト(フランス、13世紀)、鷲(イタリア、14世紀)、ワシミミズク(マイセン、18世紀)、鶴(19世紀、アメリカ)、オウム(アメリカ、20世紀)。 画では、ルドン《中国の花瓶に活けられたブーケ》・・・・早描きのためゴッホと同じく「奇跡の色」が残っている、ルノワール《ヴェルサイユ》、スタンリー・スペンサー《クッカム・ライズのキング氏の庭》。 第5章 カメラがとらえた自然: 紙のネガを使った1846年の作品(画家と写真家の共同制作)も出ていた。良かったのは、スティーグリッツの《切妻とリンゴ》、ビル・ブラント《キュー・ガーデンの夕暮れ》、杉本博司《ボーデン湖、ウットヴィル》。 第6章 大地と空: 「森へ」のセクションでは、ホッベマ《森の道》、ゲインズバラ《森の高台の風景》。 コンスタブルの《主教の庭から見たソールスベリー大聖堂》には、描き直しを命じたジョン・フィッシャー司教夫妻が描きこまれている。 ゴッホ《糸杉》(チラシ↑、本邦初公開)、クロス《海辺の松の木》、アンリ・ルソー《ビエーブル川の堤、ビセートル付近》も良かった。 モリス商会の織物《緑樹》には、彫刻に使う西洋梨・屋根の垂木に使う栗・帆船に使う樫の詩と絵が織り込まれている。 「岩と山」のセクションでは、ビアスタット《マーセド川、ヨセミテ渓谷》・・・絵葉書購入↓。クールベの俯瞰的構図の《オルナンの風景》、バルテュス《夏》(有名な《山》に発展する)。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2012-10-07 23:31
| 国外アート
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