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今年は、クリムト(1862-1918)の生誕150年ということで、これを祝う展覧会がウィーンでいくつか開かれている。
今朝の日曜美術館のゲストの画家・横尾忠則氏のコメントが素晴らしかったので、思わずメモをとった。以下は、そのコメントを含む放映の概略。 1.ベルベデール宮殿(国立オーストリア美術館)ーここは懐かしい(訪問記事)。 《接吻》:着衣の文様(男=棒、女=円)は、男女の秘所を暗示。 ![]() 《水蛇Ⅰ》:水中で愛しあう二人の女性の許されざる官能美。覗いてはならぬ世界を表現。 ![]() 2.ウィーン美術史美術館ーここも懐かしいが(訪問記事)、↓の天井画は良く見えなかった(記事)。 ![]() 3.ウィーン大学講堂 《天井画:医学・法学・哲学》-エロスの世界を描いたこの作品は大学の受け取りを拒否され、その後戦火で焼けたため、現在は白黒写真が飾られている。 横尾氏のコメント:大学の固い頭に対して、「学問だけではこの世は救えず、感性が必要」ということを表現したのだ。 4.ウィーンの金持ちの妻たちの肖像画 《ソーニア・クニップスの肖像》-大金持ちが高いお金を払って描いてもらった。 《アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像Ⅰ》-クリムトは裸身のエロスを想像した後、着衣像を描いた。 ![]() ![]() 5.分離派会館-ここも懐かしい(短い訪問記事)。 屋根には、黄金の月桂樹、正面には「時代には時代の芸術を。芸術には自由を」との宣言。 《ベートーベンフリーズ》-音楽に酔いしれている乙女、黄金の騎士の姿のベートーベン↓、行く手を阻む怪物と淫靡な世界に誘う金の蛇を首に巻いたその娘たち。 ![]() ハープや文様を含め金が大量に使用されている。これは金細工師だった父親の影響もあるが、永遠に輝きを放つ黄金によって作品に永遠の生命を与えようとしたものである。 開館初日には、マーラーが指揮して「第九」が演奏された。あの狭い部屋がさぞ轟いたことだろう。合唱はどうしたのだろうか。 調べてみると、これは「第九」の終楽章「倒れ伏すか、数百万の人々よ? 創造主を予感するか? 世界の人々よ~」が管楽アンサンブルで演奏されたもので、マーラーの指揮による演奏は「花崗岩のように力強ぃ響き」があったとのことである。(三宅幸夫:ウィーン世紀末の輝きークリムトとマーラー.アサヒグラフ別冊 美術特集 西洋編15「クリムト」.1991.3, p.81) 横尾氏のコメント:悪魔や蛇は「大学」を意味しているように感じる。金は宗教的な色で、現世を超えた力をもっており、インドでは性行為は神と一体化することととらえられている。自分自身は、装飾的になってしまいそうなので金を使わないが、クリムトの金を使った画は決して装飾絵画的となっていないないことに感心する。 6.レオポルド美術館-この美術館は時間切れで入れなかった残念な思い出がある(ナミダ記事はこちら)。 現在、ここで生誕150年記念の「旅するクリムト」展が開かれており、にぎわっている。美術館のサイトにアクセスすると、展覧会名はKLIMT PERSONALLYで、会場の様子の動画や講演会(ドイツ語)も視聴できる。 7.アッター湖 ここはザルツブルグ近く。クリムトは、毎夏、汽車と馬車で出かけている。現在も、クリムトの別荘が残っており、その所有者のおばあさんの話や古い写真が出てきた。 お礼に画を一枚あげようというクリムトの申し出を、「自分が持っていても仕方がないと」断った船頭さんの子孫が残念がっているという話には、サモアリナン!と笑ってしまった。 子供と遊び転げるクリムトの姿はほほえましかった。彼に、こういった一面があることを納得させる素晴らしい写真だった。この写真はこちらで見られます。 クリムトの風景画は全220点にうちの50点。放送で出てきたのは《アッター湖にて》と《花ざかりのポピー》。そこには女性どころか、人物がまったくいない。風景画は売らずに、すべて手元に置いたとのこと。 ![]() そして、「クリムトは時代の空気に非常に敏感であった」とも話され、最後に「55歳で亡くなられてむしろ良かった。もっと長生きされるとわれわれがやることが何も残らなくなってしまう」という最大限のオマージュで話をまとめられた。 美術散歩 管理人 とら 【追記】 ウィーンでのクリムト生誕150周年展の全貌は、こちらで見られます。
by cardiacsurgery
| 2012-04-08 12:00
| 国外アート
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