記事ランキング
ブログパーツ
最新のトラックバック
外部リンク
以前の記事
2021年 01月 2020年 11月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 more... カテゴリ
全体
国外アート 西洋中世美術 ルネサンス バロック 印象派 印象派後期 現代アート(国外) 東洋アート 仏像 国内アート 江戸絵画(浮世絵以外) 浮世絵 近代日本美術 戦争画 現代アート(国内) アート一般 書籍 音楽 映画・写真 講演会 北海道の鈴 東北の鈴 関東の鈴 中部の鈴 関西の鈴 中四国の鈴 九州の鈴 ヨーロッパのベル アジアのベル アメリカのベル オーストラリアのベル 未分類 フォロー中のブログ
検索
その他のジャンル
ファン
ブログジャンル
画像一覧
|
![]() 一方、今回の展覧会に同行した家内は自宅で茶道教室を開いており、茶陶を見る眼も肥えているらしい。私の好きな青磁は水指や花入れには使われるが、茶碗としては使われない。抹茶の緑と青磁の青緑が同系統色なので、折角のお茶の色合いが映えないためだとのことである。そのため、今回の家内の興味はもっぱら黒陶で、ベストは国宝《油滴天目茶碗》、セカンド・ベストは《木葉天目茶碗》である。家では朝鮮の三島茶碗も大切にしているのに、なぜか朝鮮の粉青には興味を示さなかった。 今回の展覧会は大阪市東洋陶磁美術館の出張展。この美術館は2012年に開館30周年を迎えるが、これに伴い2011年12月26日-2012年4月6日の間、空調・照明等の設備工事のため休館しているため、今回の展覧会が実現した。 東洋陶磁美術館の全収蔵品は約4,000件に達するとのことだが、 今回は国宝2件、重要文化財13件のすべてを含む約140件が展示されていた。 私も家内もこの美術館に出かけており、有名な作品にはすでにお目にかかっているが、都内でゆっくりと再見できたのはまことに眼福であった。実際のところ、同じものも東京で見ると大分印象が違っていた。美術館の立地条件の違いのせいなのか、あるいは展示方法の差なのだろうか。 第1章 中国陶磁 国宝2件、重要文化財11件をはじめとする合計69件。今回の展示は、色彩別に緑・白・黒・藍・紅・彩というキーワードで並べてあった。 1)緑-緑釉陶器と三彩 ・緑釉楼閣 後漢時代 2-3世紀(1): ![]() ・三彩貼花宝相華文壺 唐時代 7-8世紀(3): 六弁の大きな宝相華のメダイヨン(貼花)が付いた唐三彩。素地に白い化粧土を掛け、緑釉と褐釉を蝋抜き技法を使いつつ流している。そういえば、2004年に、赤坂見附時代のサントリー美術館で唐三彩の展覧会がありましたね(記事はこちら) ・三彩壺 奈良時代 8世紀(6): 奈良三彩。緑釉・白釉・黄釉の彩色ながら、すっかり風化してしまっている。銀化して一種の風合も出ているが、残念。重文に指定されているのだから、科学的調査に基づいて、復元してもらいたいものだ。 2)青-青磁 ・青磁六耳壺 越窯 五代時代 10世紀(13): 越窯といえば「秘色青磁」という澄んだ緑灰青色を想像するが、この展示品↓は不透明で艶があまりない黄土色の日常生活器。貿易陶磁として日本に来たものだらしい。 ![]() ![]() ![]() ・青磁水仙盆 汝窯 北宋時代 11-12世紀(17): ![]() ・青磁八角瓶 官窯 南宋時代 12世紀(18): ![]() ・青磁鳳凰耳花生 龍泉窯 南宋時代 12世紀(19): ![]() (脱 線) このブログを書きかけで、NHKの大河ドラマを見た。若い清盛が博多の街を歩いていると、宋からの密貿易品が沢山並んでいる。その中に、なんとこの「青磁鳳凰耳花生」が並べられているではないか。もちろんこれは現代のコピー製品だろうが、砧青磁はまさにこうやって日本に渡来したのである。 ・飛青磁花生 龍泉窯 南宋時代 12世紀(21): ![]() 3)白-白磁 ・白磁刻花蓮花文洗 定窯 北宋時代 11世紀(26): ![]() ・白磁銹花牡丹唐草文瓶 定窯 北宋時代 11-12世紀(28): これは徳川美術館の「王者の華 牡丹展」でも見たお気に入り。白磁胎に薄く鉄泥を掛け、その鉄泥を掻き落として白地を見せる方法で文様を描いているのだそうだから、ウルトラCである。 4)黒-黒釉陶器 ・黒釉刻花牡丹文梅瓶 磁州窯 北宋時代 11-12世紀(31): 黒釉の上から掻き落とし、さらに白化粧・白釉も使った超ウルトラC。 ・木葉天目茶碗 吉州窯 12世紀(34): ![]() ・油滴天目茶碗 建窯 南宋時代 12-13世紀(35): ![]() 5)藍―青花 ・青花蓮池魚藻文壺 景徳鎮窯 元時代 14世紀(39): ![]() 【追 加】「答=オコゼくん」というコメントがあったので調べてみた。「オニオコゼ 市場魚貝類図鑑」のホームページの写真は似てますね。 ・青花花鳥文盤 景徳鎮窯 明時代 永楽(1403-1424) (42): 余白が十分にとられていて、モダンな感じがする、高台内の「大明成化年製」の立派な銘を見て、郷里にあった「成化年製」の下手な銘(記事はこちらを参照)を思い出して納得した。 6)紅-釉裏紅 ・釉裏紅牡丹文盤 景徳鎮窯 明時代 洪武(1368-1398)(49): ![]() 7)彩-五彩と金襴手 ・五彩牡丹文盤 (「大明萬暦年製」銘) 景徳鎮窯 明時代 万暦(1573-1620) (60): ![]() ・法花花鳥文壺 明時代 15世紀(52): ![]() ・三彩龍文大壺(「大明萬暦年製」銘)景徳鎮窯 明時代 万暦(1573-1620)(64) 第2章 韓国陶磁 長くなってきたので、第2章は別記事とする。 註: 青磁に関する記事 1.器物参観(常設展+企画展) @国立故宮博物院 2.特別展:絲路傳奇+常設展+企画展 @国立歴史博物館 in 台北 3.青磁 @東京国立博物館 東洋館 4.青磁の誕生 by 三笠景子研究員 @東京国立博物館 5.青磁 @東京国立博物館 東洋館 6.日本の”美術”の愛し方 @徳川美術館 7.伊藤郁太郎: 「中国宋代の青磁」雑考 メモ 8.「北宋汝窯青磁 - 考古発掘成果展」― 行けなかった展覧会 9.王者の華 牡丹 @徳川美術館 10.南宋の青磁 @根津美術館 11. 幻の名窯 南宋修内司官窯-杭州老虎洞窯址発掘成果展 @大阪市立東洋陶磁美術館 12. ミュージアムウィークス大阪2010 @大阪市立東洋陶磁美術館 13.北京故宮博物院200選‐その1 @東京国立博物館 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2012-02-26 19:19
| 東洋アート
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ファン申請 |
||