記事ランキング
ブログパーツ
最新のトラックバック
外部リンク
以前の記事
2021年 01月 2020年 11月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 more... カテゴリ
全体
国外アート 西洋中世美術 ルネサンス バロック 印象派 印象派後期 現代アート(国外) 東洋アート 仏像 国内アート 江戸絵画(浮世絵以外) 浮世絵 近代日本美術 戦争画 現代アート(国内) アート一般 書籍 音楽 映画・写真 講演会 北海道の鈴 東北の鈴 関東の鈴 中部の鈴 関西の鈴 中四国の鈴 九州の鈴 ヨーロッパのベル アジアのベル アメリカのベル オーストラリアのベル 未分類 フォロー中のブログ
検索
その他のジャンル
ファン
ブログジャンル
画像一覧
|
最近は、テレビに沢山の美術番組が組まれている。デジタルTVのおかげで、素晴らしい画像を居ながらにして拝見できるので、このように寒い時期の美術散歩には最適である。その一つが、BSジャパンの「欧州美の浪漫旅行2」シリーズ。今回はドイツの3都である。
1.クロナッハKronach ドイツ・ルネサンス画家クラーナハ Lucas Cranach the elder は、1472年ドイツ、バイエルン州クロナッハで生まれた。現在の人口は1700人。古城街道沿いの街である。自分の名前のLucasは街の守護聖人の名からとったとのこと。 町には「ローゼンベルグ要塞 Fortress Rosenberg 」が残っているが、ここは16-17世紀の宗教改革による宗教戦争の舞台となったところである。その一角に、クラーナハの作品を沢山所蔵する「フランケン・ギャラリー Fränkische Galerie」があるが、これはミュンヘンにあるバイエルン博物館の分館ともなっている。 フランケン・ギャラリーにあるクラーナハの作品としては、民衆が石をつかんでいる《キリストと姦淫の女》、女が銭入れに手を突っ込んでいる《ふさわしくないカップル》、有名な蜂に刺されている《ヴィーナスと蜂蜜を盗んだキューピッド》↓、《ヤコブの泉とサマリア人の女》が出てきたが、いずれも素晴らしい。 ここは以前に中欧美術旅行の際に寄ったので、懐かしい場所である。 クラーナハは、この地に工房を構え、領主ザクセン選帝侯フリードリヒ3世以下3代に御用絵師として仕えた。 ルターは、1498年、アイスレーベンに生まれたが、1502年からはヴッテンベルグ大学で聖書の講義を行っていた。ローマ教会がバチカンの修理のために免罪符を売り出したことに反対し、城内教会の門に「95か条の論題」を張り出した。前述の旅行の際にも、この論題の門の写真を撮ってきた。 クラーナハは商才があり、薬局・印刷屋・書店に関わり、この地の市長にまでなっている。一方でクラーナハは、ルターの結婚の立会人になるなどルターと親密で、多数の宗教画を残しただけでなく、ルターとその家族の肖像↓を多く残している。カトリックでは、このように修道女と結婚することなどは夢にも考えられなかった。 ザクセン選帝侯ヨハン・フリードリッヒ↓は、1547年のミュールベルグの戦いに敗れ、クラーナハは次男とともにワイマールに移り、最後の数年をこの地で過ごした。彼の墓もそこに残っている。 ワイマールは、ゲーテ、シラー、リストなどの文化人で有名だが、クラーナハも当然その一人に加えられる。 本人と次男の共作であるヘルダー教会の祭壇画↓は初めて見たが、キリストの胸から噴出する血の勢いに驚いた。この画の右側には黒い服装のクラーナハと聖書を持ったルターが並んで描きこまれている。 【参考1】 BSジャパン:欧州浪漫紀行 1.トレド:サンタクルス美術館 2.ハーグ:マウリッツハウス美術館 3.ナポリ:カポディモンテ美術館 4.ニュルンベルグ:国立ゲルマン博物館 5.パリ:オランジュリー美術館 6.プラハ:プラハ国立美術館 7.ザルツブルク:レジデンツギャラリー 8.パリ:ルーヴル美術館 9.ワルシャワ:ワルシャワ王宮、ショパン博物館 10.サン・モリッツ:セガンティーニ美術館 11.ヴェネツィア:アカデミア美術館 12.ウィーン:オーストリア美術館 13.ベルリン:ベルリン絵画館 14.ブルージュ:グルーニング美術家、メムリンク美術館 15.マドリッド:プラド美術館 16.デンマーク・スケーエン:スケーエン美術館 17.オッテルロー:クレラー・ミュラー美術館 18.リスボン:ポルトガル国立古美術館 19.ドイツ・グライフスヴァルト:ポメルン州立博物館 20.ブリュッセル:ベルギー王立美術館 21.グラナダ:アルハンブラ宮殿 22.ハーレム:フランス・ハルス美術館 23.リスボン:カールスト・クルベンキアン美術館 24.コペンハーゲン:コペンハーゲン美術館 ・年末スペシャル:「クレラー・ミュラー美術館」、ドイツ「絵画館」、ベルギー「グルーニング美術館とメムリンク美術館」、ポルトガル「カルースト・グルベンキアン美術館」、デンマーク「コペンハーゲン国立美術館」、スペイン「プラド美術館」 ・新春スペシャル:ドイツ「アルテピナコテーク」、フランス「グラネ美術館」と「トゥールーズ=ロートレック美術館」、オーストリア「レオポルト美術館」、スロヴェニア「スロヴェニア国立美術館」、イタリア「ボルゲーゼ美術館」、トルコ「アヤソフィア博物館」 【参考2】 BSジャパン:欧州浪漫紀行2 1.ブダペスト:ハンガリー国立西洋美術館 2.ルブヤナ:スロベヴェニア国立美術館 3.ドレスデン:アルテマイスター 4.ロンドン:コートールド美術館 5.アントワープ:MAS美術館 6.ミュンヘン:アルテピナコテーク 7.ベルン:パウル・クレーセンター 8.イスタンブール:アヤソフィア博物館 9.南仏:ロートレック美術館、グラネ美術館 10.ローマ:ボルゲーゼ美術館 11.ウィーン:レオポルド美術館 12.アテネ:国立考古学博物館 13.ドイツ三都:フランケンギャラリー 14.ロンドン:テート・ギャラリー 15.パリ:マルモッタン美術館、モネ美術館 16.ウィーン:ウィーン美術史美術館 17.バーゼル:バーゼル市立美術館 18.カッパドキア:ギョレメ野外博物館 19.ベルリン:新博物館 20.パリ:オルセー美術館 21.ロンドン:大英博物館 22.フィレンツェ:ウフィツイ美術館 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2012-01-19 14:52
| ルネサンス
|
ファン申請 |
||