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特別展 平城遷都1300年記念 「奈良の古寺と仏像~會津八一のうたにのせて~」が三井記念美術館で開かれている。素晴らしい展覧会で記事はこちらに書いた。
今日のNHK「日曜美術館」は、美術評論家・歌人・書家であった會津八一の紹介。ゲストは、鷲塚泰光さん(前奈良国立博物館館長)と寺田農さん(俳優)の二人。NHKの記事はこちら。 早稲田大学の會津八一教授は、昭和18年11月11日、学徒動員を目前にした美術学科の学生を、最後の研修旅行として、奈良へ連れて行った。仏像を見せるためである。日吉館(平成7年閉館)に宿を取り、10日間で厳選した50ケ所のお寺を巡ったという。 当時この旅行に学生として参加した金田弘さん(現在89歳)の話でその一端が分かった。會津教授は東大寺戒壇院四天王の眉をひそめた広目天(右画像)に似ているとのことは従来から評判だった。巻物と筆を持った広目天が学者の會津教授にふさわしいというだけではなく、その風貌が似ているとのことである。 金田さんは、會津教授がステッキをついてこの広目天と対峙する姿をその目に納めたという。確かに「ソックリ」だったとのこと。そしてその光景に満足し、これでいつでも戦地に赴けると思ったとのことである。 入隊のため早めに旅行を切り上げざるを得なかった金田さんは、出発前夜、會津教授の部屋を訪ねた。教授は「歌を作りたまえ。そしてそれを続けなさい。最初は誰でも下手だが、年をとるとともに上達する」という言葉をかけてくれた。「命を無駄にせず、生きて帰って来い」という意味が十分に伝わった。当時、「武運長久」という言葉は出せなかったのだろう。 金田さんは姫路連隊に入隊したが、病を得て除隊となった。しかし日吉館を再訪したのち航空部隊に入った友人は帰ってくることはなかった。 入隊する学生はすべて菩薩の写真を入手して持参したという。會津教授の友人の小川晴晹氏は奈良の仏像の写真を沢山撮られていた(展覧会記事はこちら)ので、皆さんに差し上げたとのことである。これは三男の小川光三さんの話である。 ゲストの寺田さんのコメントでは、特攻隊員の遺言の中に必ず出てくるのは母親への言葉であるが、戦地に母親の写真を持っていくわけに行かないので、菩薩像を持って行ったのではないかとのことである。 會津八一(1881~1956)教授の講義の画像も出てきた。 ・講義は「一席読切り」である。早稲田大学會津八一記念博物館には一度お邪魔したことがある(記事はこちら)。その時は會津八一の実学はほとんどしてこなかった。現在工事のため閉館中とのことであるが、秋になったら再訪してみたい。 昨日梅雨明けし、とたんに暑くなった。来月はまた終戦記念日である。戦後65年ともなると、戦争を知らずに生きてきた人たちが65歳になるということである。こういった状況下では、今日放送された戦争秘話のような話が世代を超えて引き継がれていくことが重要であると思う。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2010-07-18 11:21
| 仏像
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