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丸の内に新しい美術館が誕生した。「三菱一号館」は、1894年ジョサイア・コンドルによって設計された洋風事務所建築であるが、老朽化のため1968年に解体されていたものである。これが、今回、以前の設計に沿って同じ場所に美術館として再生した。↓は丸ビル内に掛けられた大きなポスターである。
![]() ![]() ![]() Ⅰ.スペイン趣味とレアリスム:1850-60年代 マネは若い頃からベラスケスやムリーリョなどのスペイン美術に興味を持っていた。今回展示されている《ローラ・ド・ヴァランス》↓はその1例で、舞台のそでに立つ派手な衣裳の踊り子が描かれている。黒・赤・緑はマネ特有の色としてその後も大きな影響をたもっていくようである。 ![]() ![]() ![]() ![]() 有名な《エミール・ゾラ》↓が来ていた。この画にはジャポニスムの影響が見られ、花鳥画の屏風や力士絵が描き込まれている。スペインの影響は、黒い色彩のほかに、ベラスケスのバッカスの複製版画として取り込まれており、マネ自身との関わりはオランピアの写真とMANETという青い冊子で表されている。 ![]() ここでは断然ベルト・モリゾの肖像が光っている。1873年の《横たわるベルト・モリゾの肖像》↓と1872年の《すみれの花束をつけたベルト・モリゾ》↓↓。両者ともに黒服で、胸元の緑(前者)や菫色(後者)が目立っている。また両者ともに大きな眼をじっとこちらに向けてくる。モリゾがマネの弟のウジェーヌと結婚したのは1874年12月であり、その少し前のモリゾがマネに向ける眼差しにはえもいわれぬ雰囲気が感じられる。 ![]() ![]() 2階に降りると第Ⅲ章となる。ここではマネ以外の作品も沢山出ているが、マネの作品の色調が全体として明るくなってきていることに気付く。印象派の後輩からの影響ではなかろうか。例えば《ラティユ親父の店》↓では、戸外の明るい光の中に女性を口説く男とそれを眺める給仕が描かれている。男の黒い蝶ネクタイがなければ印象派絵画といってよいかもしれない。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 建物も展覧会も素晴らしかった。是非お勧めしたい美術館であり、展覧会である。 2年後に東京駅のステーションギャラリーが完成すれば、丸の内に2つの赤レンガ美術館ができることになる。そうなれば一番最初にあげたポスターのように丸の内に新しい文化が育つことになる。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2010-04-06 14:42
| 印象派
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