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初夏のような好天気。今週末から大好きな国芳展が始っているので早速行ってきた。
まず、国芳単独の展覧会は意外に少ない。東京ステーションギャラリーの「国芳・暁斎 なんでもこいッ展だィ!」(記事はこちら)にしても二人展であるからこの機会は逃せない。 次に、これは「ある個人コレクター」が集めた二千数百点の中から厳選された名品ぞろいである。 そして最後に、展覧会の副題に示すように戯画中心の楽しめる展覧会である。↓はポスターの一部であるが、《讃岐院眷属をして為朝をすくう図》のワニザメの背中で猫が踊っている。猫ちゃん曰く「猫もがんばってます」。 第1室は「Ⅰ.国芳画業の変遷」 ・初期の様子ー文化・文政期の作品: オーソドックスな美人画 ・水滸伝の好評ー文政・天保期の作品: 国芳を有名にした武者絵。弓を構えた《通俗水滸伝豪傑百八人一個 朱貴》。絵の中の書き込みを読めば説明されているのだが、キャプションや図録に説明がないのは不親切。このシリーズは勉強して拙ホームページに解説しているので、こちらを参照していただきたい。《本朝水滸伝豪傑百八人一個 早川鮎之助》のアユも見事。 ・景色を描くー天保期の風景指向: 空の雲や煙の表現が独特である。 ・細やかに、賑やかに絵を作るー文政末・天保期頃の美人画: 団扇絵の《春の虹睨蜺》はウナギを食べている女性と虹の色合いが軽やかである。 ・天保改革の頃: このセクションには子供の絵や百人一首など無難な絵が多かった。この改革で遊女や役者の浮世絵が禁止されたが、国芳はそれに従うような振りをしながらいろいろな手を使っている。↓の《魚の心》は一見魚図鑑のようだが、良く見るとすべて人面魚↓↓である。役者の顔だそうである。当時はこれで役者名が分かったのだろう。 ・歴史とイマジネーションー躍動する構図ー嘉永期のダイナミズム: 《大江山酒呑童子》・《那智の滝の文覚》など豪快。このセクションのミニコーナー「時事を描く」は、嘉永二年の「流行の神仏」: 《正受院の奪衣婆》はコミカル。 ・表情に迫るー嘉永期頃の人物表現: 《八代目市川団十郎 見連摺物》が芸術的。やはりハンサムな役者は自殺しても贔屓から惜しまれる。 ・ダイナミズムのゆくえー安政期以降の最後の8年: 《本朝武者鏡 がま仙人 天竺徳兵衛》など赤と黒の対照の強い絵となってくる。このセクションの中のミニコーナー「時事を描く」は、生人形や開港 第2展示室に移動。 ・忠臣蔵にみる画業の変遷: 西洋絵画の影響など時代とともに画風が変わっている。 「Ⅱ.国芳の筆を楽しむ」 ここは国芳には珍しい肉筆画が集められている。東京ステーションギャラリーで見たものも再見。その時の図録に個人の所蔵家の名前が載っているので、あるいはその一人が今回の出展者? 面白かったのは《東海道中膝栗毛三島宿図屏風》↓。スッポンがどこかにいってしまった。会場ではどこか分からなかった。 ↓ ↓ ・風景の奇: 西洋の画法の応用。空や雲も面白い。 ・奇と笑いの猫の画家: ここが一番の見せ場。有名な骸骨・巨鯨・鰐鮫・化け猫もここに登場。詳しい記事にしてしまうとネタバレになるので、《諸鳥やすうりづくし》↓の一点だけを紹介する。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2010-03-22 12:37
| 浮世絵
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