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久し振りに竹橋に出かけた。目的はもちろん竹喬の生誕120年回顧展をみるためだが、近美の常設展や工芸館にも寄ってきたので、それぞれを記事としたい。
展示は大きく2章に分かれている。 第1章: 写実表現と日本画の問題ー前半期(1903-1938) 竹喬は京都の竹内栖鳳に師事した。初期の作品としては1909年の《花の山》↓が奇麗だが何となく古めかしい。 「特集展示Ⅰ 竹喬の渡欧」として、デッサンが15点も出ていたが、これが巧い。お気に入りは《ルノアールの居を訪ふ道》、《ボルゲーゼの庭》、《聖ボナベントレ僧院》、《ポンテ・ヴェッキオ》、《丘上廃寺》などで、竹喬の旅を追うことができた。 渡欧の結果、東洋画の線表現を再認識し、池大雅などの南画を改めて学んだ結果、1928年の《冬日帖》↓によって、線描と淡彩による南画風の表現に到達した。これは本当に詩情豊かな絵です。 竹喬は1939年頃より、それまでの線描と淡彩による南画風の表現を、面的な対象把握と日本画の素材を活かした大和絵風の表現へと変えていく。そして日本の自然の変化に濃やかな視線を注ぎ、さりげない場所を対象に選び、色彩豊かな画面を構成していく。 お気に入りは数限りないが、1950年代の作品では、1951年の《奥入瀬の渓流》↓や1952年の《雨の海》↓↓、1955年の《深雪》↓↓↓が特に印象的である。 1.《奥の細道句抄絵 田一枚植ゑて立ち去るやなぎかな》↓ チラシの絵。田植え直後の田圃の水に写る白い雲と俳句では擬人化されている柳の木のバランスが良い。 ダヴの画に似ている。俳句コンテストがあったので、この絵について一句ひねって応募した。入選の可能性はないが・・・。 しっとりとした絵ですね。 塵どころか萩の枝が描き込まれている。 「特集展示Ⅱ 奥の細道句抄絵」には、それぞれのデッサンが出ていた。竹喬が芭蕉の句を選び、娘婿の小野常正が撮ってきた写真に基づいて絵の構想を練り、実際に取材の旅に出て本画を描いたのだというが、これらのデッサンはその過程の中で描かれたものである。 その後、竹喬は水墨画に傾いていくが、水墨に淡彩を加えた作品もある。《沖の灯》、《茜》、《樹雪》などは味わい深い。 とても落ち着いた竹喬の世界。お勧めの展覧会である。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2010-03-06 11:34
| 国内アート
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