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新版画とは、江戸時代の浮世絵と同様の技法によって制作された大正から昭和初期に発展した木版画。その中心となった版元は渡邊庄三郎であるが、その孫の渡邊章一郎氏の講演「新版画と川瀬巴水の魅力」を聴いたことがあり、このホームページにそのメモを載せている。今回の展覧会はこの講演に出てくる新版画の歴史を総ざらいするものであった。
さらに今回の展覧会には、ムラー新版画コレクション(スミソニアン協会アーサー・M・サックラー・ギャラリー蔵)30点が 日本初公開 されているが、これを含め国内外の新版画の優品や資料が約250点展示されていた。 第1章 新版画の誕生 この章では、新版画誕生前夜に輸出用浮世絵を作っていた高橋松亭、新版画誕生のきっかけをつくったオーストリア人フリッツ・カペラリ(↓は濠端の松、渡邊庄三郎がロス赴任中の小島烏水に送ったもの)と、新版画制作の中心にあった橋口五葉らの新版画を紹介されている。 その後、イギリス人チャールズ・バートレット、伊東深水(↓は対鏡、背景にはバレンの擦り跡を目立たせるザラ摺の技法を使用)、山村耕花、名取春仙、吉田博(↓↓日本アルプス十二題の内 鑓ヶ岳)、川瀬巴水(↓↓↓は明石町の雨後)、高橋松亭、イギリス人エリザベス・キースなど、日本画家のみならず、洋画家や、外国人作家の参画によって、関東大震災前の新版画は最も華やか作品を生み出す時代となった。 第3章 新版画とモダニズム 関東大震災後の東京には、復興とともに随所にモダニズムの空気が広まっていった。この時代の美人画作家としては、山村耕花(↓は踊り 上海ニューカルトン初見)、小早川清(↓↓はダンサー)、伊東深水、鳥居言人、山川秀峰、平野白峰、風景画作家としては、川瀬巴水、吉田博、伊東孝之、笠松紫浪(↓↓↓は春の夜ー銀座)、土屋光逸、石渡江逸、役者絵作家としては名取春仙、山中古洞があげられ、外国人作家としてはエリザベス・キースのほか、フランス人ポール・ジャクレーやノエル・ヌエットの作品が展示されていた。また京都画壇の三木翠山、吉川観方の新版画作品も見ることができた。 新版画は欧米の雑誌や新聞でも取り上げられ、 1920 年末から 30 年代に日本の新版画への評価は急速に高まり、「現代日本美術」の代表格となった。 1931 年、ハーバード大学の学生だったロバート・ムラー(1911-2003 )は、ニューヨークの日本美術店シマ・アートカンパニーのショーケースで初めて新版画と出会った。川瀬巴水の《清洲橋》↓である。 この章では、ムラー・コレクションの中から、彼の収集の様子がうかがえる写真や資料、ならびに収集した経緯がわかる作品30 点が展示されていた。その中には、川瀬巴水、小早川清(↓は近代時世粧ノ内 ほろよい)、橋口五葉、吉田博、伊東深水、名取春仙(↓↓十五世市村羽左衛門の入谷の直侍)、笠松紫浪(↓↓↓は紀の国坂 梅雨)、小原古邨(↓↓↓↓葦に鷺)、鏑木清方、山村耕花(↓↓↓↓↓四世尾上松助の蝙蝠安)、フリッツ・カペラリ、鳥居言人、北野恒富などの名品が含まれていた。 この章では、映像フィルムや資料から、新版画制作における絵師、彫師、摺師の技と工夫が示されていた。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2009-09-23 20:55
| 浮世絵
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