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チラシの副題は「クノップからデルヴォー、マグリットまで」と「姫路市立美術館所蔵」となっているが、後者は薄いインクで分かりにくく印刷されている。Bunkamuraではこの時期には別の企画展を予定していたのであるが、貸主の都合でキャンセルされ、あわてて姫路市立美術館に泣きついたものらしい。借物美術館の悲劇であるが、チラシにこんな細工をすることはなかろう。
![]() ![]() わたしは象徴派絵画・シュール絵画好きである。自分のHP「美術散歩」のサイト内検索を、象徴派・デルヴォー・マグリットでかけてみると、後記するようになんと10展も出てきた。 前置きが長くなってしまったが、以下は章別に感想を述べていく。 第1章 世紀末の幻想 象徴主義の画家たち: フランスの詩人モレアスが目指した理念や精神など「目に見えない世界」を間接的に暗示する象徴主義に平行してカルト的集団が誕生し、その一つである「薔薇十字会」にデルヴィルやクノップフが所属していた。 デルヴィルの大作《レテ河の水を飲むダンテ》は、ベアトリーチェにつれなくされたダンテがマチルダから忘却の河の水をもらう印象的な作品。 クノップフのパステルの小品《ヴェネツィアの思い出》↓は以前の象徴派展の図録では「ギャルリーところ」となっているが、その後姫路市立美術館で購入したらしい。これは画家の理想の女性であろうか。輪郭をぼかした柔らかな筆致、細密な描き方は、繊細で甘美な女性像となっている。 ![]() ![]() ![]() ![]() 今回の展示はほとんどが版画であったが、その細密な技巧にも感嘆させられる。↓はエリオグラヴュールの《スフィンクス》で、スフィンクスにしなだれかかる裸体の女性とこれを後から眺めている悪魔であるが、以前の象徴派展では色鉛筆・水彩・グアッシュの《バルベイ・ドールヴイ著『悪魔のような女たち』の扉絵》↓↓を見ている。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 油彩では、サベナ航空社長ペリエ宅の壁画が3枚並んでいたが、ペリエ夫人も描かれていた。タイトルは《立てる女》、《女神》、《乙女達の行進》。 絹織物サーベル・ビロードの《ささやき》が素晴らしかった。これは絹布を細い帯状に切り、再び貼り付けなおしたものである。見る角度によって光の当たり具合が異なるため、女性たちの肌の色や輝きが違って見える。 クロード・スパーク『鏡の国』のための連作の中の「最後の美しい日々」が面白かった。急死した愛妻を剥製にして保存していた夫が、いつまで経っても老けない剥製の妻に耐えられなくなり、ナイフで細切れにしてしまうという途方もない物語。↓は展示された8点の銅版画の一枚《解剖室》。 ![]() ![]() ![]() (参 照) 年月の後のa=筆者、t=家内 マグリット展: 三越美術館 (1994.11t) 世紀末ヨーロッパ象徴派展: Bunkamura (1997.1t) ボイマンス美術館展 カンディンスキーからデルヴォーまで: 伊勢丹美術館 (1998.8t) デルヴォー展-その生涯と人物像: 新潟市美術館 (2004.7a) ベルギー象徴派展: Bunkamura(2005.4a) ゲント美術館展: 世田谷美術館 (2005.6a) ベルギー近代の美: 府中市美術館(2005.11a) ベルギー王立美術館展:国立西洋美術館 (2006.9a) シュルレアリスム展:埼玉県立近代美術館(2007.3a) シュルレアリスムと美術 イメージとリアリティーをめぐって:横浜美術館(2007.9a) 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2009-09-04 19:16
| 国外アート
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