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ここは我慢。入ってみると確かに混んでいる。しかも、第1章の「興福寺創建と中金堂鎮檀具」には小さなものが多い。すべて国宝だが、大多数は東博所蔵のもの。そういえば、東博常設展にこれらの鎮檀具がいつも出ていたが、このようにまとめてみるとナカナカである。もちろん双眼鏡を持参したほうが良い。 お気に入りは、《金銅唐花文鋺》・《銀鍍金唐花文鋺》・・・花は線刻、地は魚々子(ななこ、小円紋)。とても美しい。《銀鋺》・・・大きな「上」という字が彫られている。《水晶念珠親玉》・・・玉の中にT字形の管が空けられている。《ガラス碁石形玉》・・・美しい色彩ー青白・青緑・黄緑・褐色ーの玉が沢山並んでいる。見事としかいえない。《瑪瑙念珠》・・・奇麗な色玉の数珠。《舎利石》・・・白い石で縞模様が見える。仏舎利の代用品とのこと。《水晶蓋付筒》・・・精緻な細工に感嘆! 第2章 「国宝 阿修羅の世界」は今回の展覧会の華。最初に登場するのは橘夫人念持仏の《阿弥陀三尊像》↓。蓮の上に坐る三尊、とくに中央の阿弥陀は素晴らしい。木製の厨子が出ていたが、正面に美しい女性の顔が色彩とともに残っている。 1.畢婆迦羅(ひばから): 髭をたくわえた壮年。 2.沙羯羅(さから): 少年。頭に蛇が巻ついている。色が黒い。 3.鳩槃荼(くばんだ): 不気味な目と口、焔髪を有する異形。 4.乾闥婆(けんだつば): 少年。獅子の毛皮の被り物。 5.緊那羅(きんなら): 額の中央には三番目の眼。さらに一角を有する異形。 6.迦楼羅(かるら): 人体鳥頭の異形。阿修羅の次ぎに有名。 7.五部浄(ごぶじょう): 頭部と右腕が残存。頭には象の被り物。顔が黒い。青い肌だったとのこと。 1.須菩提(しゅぼだい): 最若年。解空第一(空を理解する者)。 3.舎利弗(しゃりほつ): 壮年。智慧第一。 4.目犍連(もっけんれん): 初老。衣の唐草模様が美しい。神通第一。 5.迦旃延(かせんねん) : 顔は皺だらけ、前歯が欠け、肋骨が出た老僧。論議第一。 6.富楼那(ふるな): 顔は皺だらけ、肋骨が浮き出した老僧だが、歯はかけていない。衣紋が残っている。説法第一。 【参 考】 ここに登場していない十大弟子は、大迦葉(だいかしょう)= 頭陀第一。 阿那律(あなりつ)= 天眼第一。優波離(うぱり)=持律第一 、阿難(あなん) =多聞第一。 廊下を通っていくと、上から《阿修羅像》を眺めることができるステージに出る。日光・月光菩薩のときと同じ見せ方である。それから下におりて像の周りを回りながら鑑賞する。ここへは入場制限がある。向って左はヤンチャな若者の顔、中央は悩める若者の顔、向って右は悟った若者の顔である。衣の縁の金色の輝きは素晴らしい。背中にも美しい飾りが彫られていた。手は著しく長く、三本の手の接合部、手の向こうに見える横顔なども印象的で、記憶に残る。 第3章は、「中金堂再建と仏像」 ここから、対面の第2会場。まずは、康慶作の四天王。持国天 、増長天 、多聞天、広目天の順序に並んでいるが、いずれも豪快である。それぞれの邪鬼の姿が違うのも面白い。 そして《薬上菩薩》と《薬王菩薩》。女性信者のための仏像だそうだが、とにかくデカイ。双眼鏡があったほうが良い。これらは以前に「興福寺国宝展」でお目にかかっている。 曲がったところに、運慶作の《釈迦如来頭部》↓を中心に、化仏、飛天が並んでいる。いずれも鎌倉ルネサンス彫刻。これらも「興福寺国宝展」以来の再会。 全体としては、よくまとまった展覧会だった。時間を選んでいけば、楽しめると思う。 平成館を出て、驚いた。誰も並んでいない。キツネにつままれたようだった。上野駅では、恐竜展=40分待ちと変わらず、ルーブル展=30分待ちに↑、そして阿修羅展=待ち時間ゼロ。これはどうなっているのか。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2009-03-31 20:10
| 仏像
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