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今週から後期に入った妙心寺展を観に行ってきた。ちなみに、前期のブログ記事はこちらである。白隠のコーナーは前期とほぼ同じだが、後は大分替わっている。屏風絵のコーナーでは、迫力のある山楽の《竜虎図》が、穏やかな海北友松の《花卉図》に替わってしまい、すっかり雰囲気が変わってしまった。その分、山雪の《老梅図》の健闘が目立った。
第1章 臨済禅 ―応燈関の法脈― ・《虚堂録》 南化玄興書入・・大燈国師の師の大応国師のそのまた師である南宋の高僧 虚堂智愚(きどうちぐ)の語録。妙心寺58世の南化玄興の注釈は、秀吉に進講した際のもの。朱の線も入っている。 ・《忍草文様頭陀袋》 関山慧玄所持・・・浅葱色のポシェット。金色の文様がカワイイ。 ・重文 《宗峰妙超像》 自賛 ・・・大燈国師の頂相。眉をひそめてこちらを見ている。 ・昭和天皇宸翰 《「無相」号》・・・関山慧玄の550年遠諱で明治天皇より諡られた「無相国師」の号を600年遠諱の際に昭和天皇が揮毫されたもの。力強い筆跡である。 第2章 妙心寺の開創 ―花園法皇の帰依― ・重文 《花園法皇像》 後花園上皇賛・・・妙心寺の開基像。 はっきりとした目鼻立ちである。 ・重文 《花園天皇宸翰置文》↓・・・病床にあった花園天皇が関山慧玄に宛てた手紙。友人からもらった茶掛けがこの文章であると、同行の家内が興奮していた。 第3章 妙心寺の中興 ―歴代と外護者― ・《利貞尼像》・・・美濃の守護代の夫人で、応仁の乱で荒廃した妙心寺の復興に力を尽くした女性。 ・《特芳禅傑像》 自賛・・・妙心寺12世。美しい頂相であるが、あまり個性が出ていない。 ・重文 後奈良天皇宸翰消息・・・ほれぼれとするような上手な字である。 第4章 禅の空間 1 ―唐絵と中世水墨画― ・《中国故事人物図》 横川景三賛・・・初期狩野派の作とのこと。王昭君が巧く描かれている。 ・《出山釈迦図》 大休宗休賛、「元信」印・・・山中での6年の苦行にても悟りを得なかった釈迦。髭は生えているが、あまり痩せていない。 ・国宝 《瓢鮎図》 大岳周崇等31名賛、如拙筆・・・足利義持が「瓢箪で鯰を捕えられるか」という題で、画と詩を描かせたもの。鯰とヘチマを持った男の描写は秀逸。水の流れも巧くかけている。字はきちんとした枠内に書かれており、印の位置も揃って捺されている。 ・重文 《普賢菩薩像》 伝馬麟筆・・・迫力のある異形の菩薩像。顔輝の作ではなかろうかという解説に納得! 第6章 妙心寺と大檀越 ―繁栄の礎― ・《豊臣棄丸像》・・・3歳で死んだ秀吉の子供。鼻から口もとにかけてのピンクは、単眼鏡で見てはじめて分かる。 ・重美 《石田正継像》 伯蒲慧稜賛・・・石田三成の父。しっかりとした顔つきである。 ・《奥平信昌夫人像》 梁南禅棟賛、久五郎重徳筆・・・家康の長女、亀姫。御簾の向こうの上げ畳に座っている。 ・《重美 二条昭実夫人像》 南化玄興賛・・・信長の娘で、秀吉の側室となり、秀吉の死後、関白の二条昭実に嫁いだ女性。衣裳の文様が美しい。 ・《伊達政宗夫妻像》 雲居希膺賛、狩野玄徳筆・・・チンマリとしたカップルとして描かれていてほほえましい。 ・《一宙東黙像》 自賛・・・春日局の叔父の頂相。奇麗な画である。 第7章 近世の禅風 ―白隠登場― ・雲居希膺墨蹟 法語・・・読みやすく、繰り返しのある墨蹟。 ・雲居希膺墨蹟 遺偈草稿・・・あらかじめ準備されていた遺偈とのこと。面白い花押。 第8章 禅の空間 2 ―近世障屏画のかがやき― ・重文 《花卉図屏風》 海北友松筆・・・後期のベスト。右隻↓には咲き誇る牡丹の花。左隻↓には、白椿・白梅が豪快に描かれている。 ・《雲龍図襖 麟祥院方丈障壁画のうち》 海北友雪筆・・・海北友松の子 友雪の作。巨大な龍に圧倒される。 ・重文 《厳子陵・虎渓三笑図屏風》 狩野山楽筆・・・山楽の画としては、小さくまとまっていて、迫力に欠ける。 ・《老梅図襖 旧天祥院障壁画》 狩野山雪筆 (メトロポリタン美術館蔵)↓・・・前期も出ていたが、後期の山楽・友松がおとなしい画なので、山雪の梅の奇怪なうねりが目立つ。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2009-02-13 08:54
| 仏像
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