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アーツ & クラフツ展は、昨年もどこかでやっていたが、工芸品に対する興味はイマイチなので、パスしていた。今回は、新聞販売店からチケットがきたので、たまには・・・といいながら、初日に出かけた。 副題の「ウィリアム・モリスから民芸まで」から分かるように、ちょっと欲張りとも思われる量だったので、章別にお気に入りだけをあげていく。
Ⅰ.イギリス: 大多数が V & A 美術館から来たものである。 Ⅰ-1 運動の起源 ラスキンとモリス: モリスの新婚の家となった「レッドハウス」の詳細図は、フィリップ・ウェッブによるもの。もちろん内装はモリス自身のデザインとのこと。現在の写真が出ていたが、本当に真っ赤である。妻のジェーン・バーデンは、結婚後もロセッティとの関係があり、《プロセルピーナ》に象徴されるような三角関係もあったようだが、結局はモリスと離婚し、ロセッティーと結婚したことなどを思い出しながら、この写真を眺めた。 モリス、ダール、ウェッブの共作のタペストリー《森》↓では、動物と草花が織りなされているが、中央のライオンが他を圧している。 ![]() Ⅰ-2 ウィリアム・モリス: モリスの《自画像》もあった。ここでは、ロセッティのステンドグラス《聖ゲオルギウス伝》が美しかった。英文を読んでみると、人を食べる龍が人身御供を要求しているとエジプト王への連絡があり、籤をひくと王女サブラ姫が人身御供になることとなった。ここで、若き聖ゲオルギウスが登場して龍をやっつけ(↓上段)、姫は家に帰ることができた。最後は、聖ゲオルギウスと姫の結婚の場面(↓下段)である。 ![]() 三角関係の相手のロセッティと共同で借りた「ケルムスコット・マナー」の紹介があり、ウェップの椅子・燭台・机、ロセッティーの肘掛け椅子、バーン=ジョーンズのタイル・パネルで構成されたケルムスコット・マナーの内部が展示されていた。 モリスのものとしては、壁紙見本《果実あるいは柘榴》(↓右)が美しい。抑えた色彩で、上品である。モリスの刺繍壁掛け《蓮》や内装用ファブリック《いちご泥棒》(↓左)もとても良い。後者で苺を食べるのはツグミである。 ![]() Ⅰ-3 都市のアーツ・アンド・クラフツ: ここでは、フィッシャーの燭台《孔雀》、バーン=ジョーンズの《生命の木》の原画、ヴォイジーの《置き時計》、マッキントッシュの椅子、コンパーの大法衣、ウォールのステンドグラス《聖アグネス》、ベガースタッフ兄弟のポスター原画《ハムレット》などが記憶に残った。 Ⅰ-4 田園のアーツ・アンド・クラフツ: スコットのピアノ《マンクスマン》には扉がついていて美しいデザインがなされている。このようなピアノははじめて見た。同じスコットの屏風仕立ての装飾パネルも良かった。 Ⅱ.ヨーロッパ Ⅱ-1 ウィーン: ここではウィーン分離派の出番。なかでもコロモン・モーザーが大活躍している。分離派展ポスターの他、ベッドとサイドテーブル↓、アームチェア↓↓などは、今見ても新鮮な感覚である。 ![]() ![]() Ⅲ.日本 Ⅲ-1 伝統的な民衆の工芸品: 柳宗悦が見出した木喰のお地蔵さんにはじまり、朝鮮の民画、大津絵、スリップウェア、泥絵などが出ていたが、こちらも泥臭い。 Ⅲ-2 民芸運動の最初の成果「三国荘」: 柳宗悦らが建てた「三国荘」のしつらえが再現されていた。これはアサヒビール創設者の山本為三郎が買い取って、自分の娘の新婚用の家としたとのことである。 Ⅲ-3 民芸運動の近代工芸作家: 冨本憲吉、河井寛次郎、バーナード・リーチ、浜田庄司、棟方志功、芹沢銈介などが出ていたが、見慣れたものなので、あまり面白くなかった。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2009-01-25 19:32
| 国外アート
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