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版画好きのわたしとしては見逃せない展覧会なのだが、今日になってしまった。全部で161点の大展覧会。副題は「紙片の小宇宙を彷徨う」となっている。西洋版画を追い続ける1人の個人コレクターが50年の歳月をかけて築き上げたコレクション。小島烏水の版画コレクションにも驚いたが、このようなコレクターが今もおられるのである。彷徨しているのはこのようなコレクターであろうか。
第1章: 誕生から黄金時代へ ヨーロッパの版画の歴史は、14世紀末の木版画に始まり、15世紀半ばには精緻な銅版画が作られるようになった。ちょうどルネサンス文化と時を同じくして誕生しているのである。 今回の展覧会でもっとも古いものとしては、15世紀末のションガウワー(アルザス)とメッケネム(ドイツ)。前者の《白鳥を持つ貴婦人》は円形のエングレーヴィングで、立看板↓の中に取り込まれている。とても繊細な表現で、女性や白鳥の姿も優しい。 ベーハム兄弟やアルデグレーファーの「小版画」の精細さには驚くばかりである。 ボス原画・ファン・デル・ヘイデ版刻の《盲人の手を引く盲人》、ピーテル・ブリューゲルの《最後の審判》、《7つの大罪》の全7点、《7つの美徳》のうちの2点はとても楽しめる。埼玉県立近代美術館は教育熱心である。今回もこの《最後の審判》がワークシートになっていた。「・・・線」の先に拡大図と問題が出ている。わたしも参加して、解答を書き込んでみる↓。 ルーベンスの《カタリナ》やレンブラントの《宝章のついたヴェルヴェット帽をかぶり口ひげをたくわえた男の肖像》↓はとても素晴らしい。 16世紀のライモンディの《マルス、ウェヌス、クピド》は美しいエングレーヴィング。ジャック・カロのエッチングが沢山出ていた。《戦争の惨禍(大)》はおなじみだが、《イスタンブール市》、《アヴァリアーノの戦い》、《ルーブル宮の眺め》、《聖セバスティアヌスの殉教》、《処刑場》、《聖アントニウスの誘惑》↓など非常に技巧的である。 ピラネージの《マルケレス広場》や《円形の塔》も優品である。 ホガース版画のユーモアはいつも楽しみである。《納屋で衣裳を着る旅芸人の女優たち》、《選挙シリーズ》、《闘鶏場》がでていた。ゴヤの《戦争の惨禍シリーズ》、《妄シリーズ》は個人的にはあまり好きではない。 ブレイクの独特な宗教画が4点並んでいたが、いずれも印象的である。↓はその一つ《サタンの失墜 ヨブ記より》。 ドラクロア《空を飛ぶメフィストフェレス》、ドーミエ《幕を下ろせ、喜劇は終わった》、ブレスダン《良きサマリア人》、ファンタン=ラトゥール《ジークフリートとライン川の娘たち 神々の黄昏》、ルドン《陪審員より》、ゴーギャン《マラルメの肖像》、ロートレック《マルセル・ランデ嬢、胸像》、ホイッスラー《キッチン》、クリンガー《貧しい家族》、アンソール《大聖堂》などが良かった。 ビアズリーの《サロメ》は何回見てもショッキングであり、《エドガー・アラン・ポー作品集の挿画のための素描集》も刺激的である。 第5章 巨匠たちの饗宴 ムンク、コルヴィッツ、シャガール、ルオー、ピカソ、エッシャー、ヘンリー・ムア、ミロなどに良いものがあった。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2008-05-04 22:02
| 国外アート
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