記事ランキング
ブログパーツ
最新のトラックバック
外部リンク
以前の記事
2021年 01月 2020年 11月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 more... カテゴリ
全体
国外アート 西洋中世美術 ルネサンス バロック 印象派 印象派後期 現代アート(国外) 東洋アート 仏像 国内アート 江戸絵画(浮世絵以外) 浮世絵 近代日本美術 戦争画 現代アート(国内) アート一般 書籍 音楽 映画・写真 講演会 北海道の鈴 東北の鈴 関東の鈴 中部の鈴 関西の鈴 中四国の鈴 九州の鈴 ヨーロッパのベル アジアのベル アメリカのベル オーストラリアのベル 未分類 フォロー中のブログ
検索
その他のジャンル
ファン
ブログジャンル
画像一覧
|
ここでは、将軍家、尾張・紀伊・水戸の御三家、久能山・日光・紀州の東照宮、寛永寺や増上寺などに伝えられた宝物が山のように公開されている。案内をみると、第1章の「将軍の威光」には武器武具や歴史資料、第2章の「格式の美」には茶道具・能装束・絵画・書跡・工芸が、第3章の「姫君のみやび」には婚礼・雛飾りなどとなっている。
いきなり茶道具である。有名な茶入れが3点揃っている。①《初花》→→、②《新田》→、③《秋野》↓である。茶道教師の家内の個人授業を受けたが、自分流に観察してみた。 それぞれに形が違っている。①は肩幅が広い、②はなで肩、③は優雅な形態である。 それぞれの色も違っている。①は健康的な茶褐色、②は沈んだ緑灰褐色、③は輝くような紅茶色。わたしの好みは、③>①>②。 唐物茶壷が2点。《松花》は薄茶色で、モランディーの静物画の瓶のように落ち着いた感じ。《弾正》は茶色。自宅には、4つ耳の琉球古酒の大甕があり、これを利用して茶道教室の生徒さんに茶壷の紐結びを教えているが、その甕の色がこの《弾正》に似ている。 《古銅 砧形花生 銘杵のをれ》は、関が原の戦いで西軍についた石川備前守貞清がこの花生を家康に差し出して切腹を免れたという因縁モノ。一番奥に、利休が切腹直前に作った茶杓「泪」が鎮座していた。わたしは初見。横からみると、とても薄い。古田織部の作った黒い筒には窓が開いている。これに「泪」をいれると、利休の位牌となる。このように草創期の茶道には悲劇のイメージがつきまとう。 軸では《布袋図・朝陽対月図 三幅》が良かった。中幅の布袋さんが手をかけている袋の向こうに子供が描かれている。《油滴曜変天目》にも再会した。源氏物語絵巻は《橋姫》の面が出ていた。光源氏と楽器を持つ橋姫姉妹である。源氏物語の河内本のそばには、《桐・宇治橋蒔絵書物箪笥》が置かれていたが、こんな立派な箪笥に納められていたのだなと改めて感心した。 狩野探幽の《四季花鳥図屏風》は単調で感心しなかったが、円山応挙の《百蝶図》には恐れ入った。黄アゲハチョウの翅や触角など、細かい点まで単眼鏡でしみじみと観た。中央上部に舞うエメラルドグリーンの蝶はなんという名前なのだろうか。胴体は金色に光って見える。 この第2章と第3章で平成館の半分。ということは、第1章の「将軍の威光」だけであと半分あるということである。その部屋に入って驚いた。満員電車なみの混雑である。日曜日だから仕方がないのかもしれないが、これほどまでに歴史愛好家が多いのだろうか。流し見となってしまったが、有名な太刀《真恒》、《三条》、《長光》や《唐船図屏風》、《長崎図巻》、《朝鮮人来招聘図》といった絵には一応目を通した。もちろん水戸の印籠も見逃さなかった。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2007-10-30 19:43
| 江戸絵画(浮世絵以外)
|
ファン申請 |
||