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「18・19世紀絵画と挿絵本の世界」いう副題がついている。改装中の栃木県立美術館の代表的な西洋絵画と豊かな版画コレクションの紹介である。
1.フランス絵画 2.フランスの版画・挿絵本 ジャック・カロはフランス版画の父といわれている。彼が生まれた頃ナンシーはロレーヌ公国の首都だったが、1960年代に30年戦争によるフランス軍の侵攻を受けている。これをテーマにした《戦争の惨禍》は6点組で、神奈川県立近代美術館鎌倉別館で観た18点組みとは違い1枚にまとまっているが、初めてみる人には小さすぎるかもしれない。 社会・風俗の風刺を特徴とした新聞「シャリヴァリ」に載ったドーミエのリトグラフ《チュイルリー宮殿のパリっ子》・《流言蜚語》・《代議士図鑑》・《離婚権を求める女たち》・《万国博覧会》などは、今見てもとても面白い。ガヴァルニも「シャヴァルニ」にリトグラフを載せているが、こちらはもっぱらパリの女性を主人公にした風俗風刺画だった。 3.イギリスの絵画 4.イギリスの版画・挿絵本 17世紀のヴェンツェル・ホラーは、三十年戦争によってプラハからドイツに亡命して、イギリスに渡ったが、清教徒革命によりアントウェルペンに移った時代に翻弄された画家。それぞれの四季にふさわしいモチーフが配された女性の半身像の《四季》や《蛾・蝶・昆虫》は非凡である。 18世紀の風刺画家ホガースの6枚連作《娼婦一代記》は、田舎からロンドンに出てきた若い女性モルの転落の物語で、大変な人気を博したという。この作品の海賊版が8種類も出たことに怒ったホガースが請願して著作権法ができた。ちなみに、この「ホガース法」の著作権有効期限は14年だったとのこと。 18世紀後半に木口木版法を確立したビューイックの《四足獣概説》と《英国鳥類誌》が出展されていた。この方法は凸版であるため、従来の銅版画などの凹版と違い、同じ凸版の文字と一緒に印刷しやすいため繁用されたのである。 ブレイクの《夜想》・《墓》、ジョン・マーチンの《失楽園》の挿絵は幻想的な画像である。とくに後者は、メゾティントを使っているため、黒と白とのコントラストがはっきりとしている。 ターナーの風景版画が沢山出ていた。恐ろしくも美しいという矛盾をはらんだピクチャレスクな景観である。コンスタブルの《イングランドの風景》も劇的な風景のメゾティントだった。 グリーナウェイの《子豚の絵本》やクレインの《クイーン・サマーあるいは百合と薔薇の騎馬試合》の色刷り絵本もとても美しかった。 ベン・ニコルソンの父親のウィリアム・ニコルソンの版画も黒枠で囲まれた力強いもので面白かった。 美術散歩 管理人 とら HP
by cardiacsurgery
| 2007-08-23 21:14
| 国外アート
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