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前期も観たが、このような素晴らしい展覧会は一品たりとも見逃したくない。外国からの出展作品には二度お目にかかれる。という次第で、暑い日差しの中、千葉市美術館に出かけた。
美術館の中は蒸していた。これは気候のためだけでなく、結構観客が多かったためである。通常の浮世絵展と違い若い人が多いのが目に付く。「江戸のヴィーナス誕生」というネーミングが良いためなのだろうか、あるいはまたブログでの評判が良いためなのだろうか。 新しいお気に入りは、下記のように多数。 《赤子に尿をさせようとする母とそれを見る若い女》 《当世遊里美人合 橘中妓》 《当世遊里美人合 多通美》 《当世遊里美人合 蚊帳の内外》 《風俗東之錦 雨中湯帰り》 《六郷の渡し》 《社頭の見合》・・・今回萩の男(右隻)が登場し、ようやくホノルルの女(左隻)との見合成立 《庭の雪見》 《真崎の渡し舟》 《山王祭》 《隅田川桜の景》 《和国美人略集 小式部内侍》 《青楼仁和嘉尽 睦月恋手取》 《見南美十二候 八月》 《官女 女三宮》 《十体画風俗 武家の娘と犬》 《肩に乗り江の島に渡る女》 《天狗を凧にして揚げる金太郎》 《お半長右衛門》 《駿河町越後屋正月風景図》 《五代目市川団十郎の横川学範、三代目沢村宗十郎の源九郎狐、瀬川富三郎の静御前》 《三代目瀬川菊之丞の山姥、二代目市川門之助の怪童丸、五代目市川団十郎の仁和寺の才兵衛、浄瑠璃常盤津兼太夫、脇語り常盤津造酒太夫、三弦岸沢式佐》 それぞれの感想は別途ホームページに書いた。↓はそのコピー。 1.浮世絵デビュー 初期作品 58 赤子に尿をさせようとする母とそれを見る若い女 男児におしっこをさせる母親の様子を、洗濯物を干しながら振り返ってみている若い娘。細長い柱絵で、この娘は既に8頭身美人となっている。緑と青が良い。 2.江戸のヴィーナス誕生 3大揃物 67 当世遊里美人合 橘: 強い風にあおられる裾を抑える芸者たち。大腿部まで露出した「あぶな絵」。赤が良い。 74 当世遊里美人合 多通美: 休んでいる4人の遊女。しゃがんでいる仲間の黒い着物の肩をつまんでいる遊女のしぐさが面白い。 79 当世遊里美人合 蚊帳の内外: 蚊帳の中で煙管をもって待つ男と団扇をあおぎながら蚊帳を持ち上げて今にも中に入らんとする女。懐紙を持った別な女が立ってそれを見ている。 今にも声が聞こえてきそうである。蚊帳の摺り方が芸術的。 85 風俗東之錦 雨中湯帰り: 雨の中、銭湯から出て、二手に別れていく女たち。鉄漿をつけた二人の年増に手をかけている。その差がはっきりと描かれている。相合傘も秀逸。 3.ワイド画面の美女群像 続絵の名作 109 六郷の渡し: 多摩川を渡って川崎大師へ。男の帯を引っ張って向岸を指差す笠をかぶった若い女。竹の棒を水に突っ込んで遊んでいる男の子とその母親。別な3人の女のグループ、その1人は扇を持って先ほどの男の顔を眺めており、男も先ほどの笠の女を通り越してこの女を見ているようだ。この後どのような展開になるのだろうか。 111 社頭の見合: 今回萩の男(右隻)が登場し、ようやくホノルルの女(左隻)との見合が成立した。水茶屋での仲人らしき男女をはさんでのお見合い。男は腰をかけ、煙管をもって、しっかりと振袖姿の娘の品定め。娘も遠慮がちに男のほうを見ている。 120 庭の雪見: 部屋の中では雪見酒、外では凍った花や軒先のツララで遊んでいる。こんな雪の日に遊びに来る物好きな男も少ないのだろう。暇な遊里の1日。 127 真崎の渡し舟: 舟の中には猿回しや中腰で猿を見ている女。扇子を上げて水鳥を見る別の女。いろいろな視線が交錯している。遠景には帆掛け舟、さらに遥か遠くにうっすらと筑波山。遠近法も素晴らしい。 129 山王祭: 「石橋」の屋台。山王祭の絵巻は「たばこと塩の美術館」で前日に観たばかり。絵巻物のほうが迫力があるが、2枚続でもそれなりの雰囲気が出ている。 4.江戸の粋 清長作品の多様性 136 隅田川桜の景: 5枚続の豪華版のワイド・スクリーン。ただし登場人物が15人と多いため、ストーリー性に欠ける恨みがある。たばこの火継が描かれていて面白い。 147 和国美人略集: 小式部内侍 「大江山いくののみちのとをければ またふみも見ず天の橋立」という歌を詠みながら源定朝の袖を引いている小式部内侍。 紫が素敵である。 163 青楼仁和嘉尽 睦月恋手取: 4人の禿たちが踊っているかわいい絵。 171 見南美十二候 八月: 十五夜の月見。 183 官女 女三宮: 源氏物語の「若菜」で舞台回しをつとめる有名な猫。問題の御簾もしっかりと描かれている。あとは柏木の 登場を待つのみ。大判で迫力がある。 195 十体画風俗: 武家の娘と犬 今度は小型の黒犬の登場。武家屋敷内らしいが、話の筋は不明。赤が鮮やか。 210 肩に乗り江の島に渡る女 柱絵。女を肩車で渡す男の水中の脚の表現が面白い。 212 天狗を凧にして揚げる金太郎 おふざけ金太郎絵。凧の烏天狗が生きているようだ。 220 駿河町越後屋正月風景図: 三越のお正月。三井記念美術館で観た気がする。鮮明な色彩が保たれている。 5.役者絵と出語り図 鳥居家四代目 235 お半長右衛門: 柱絵。これもお半を背負った長右衛門の水中の足に眼が行く。 244 五代目市川団十郎の横川学範、三代目沢村宗十郎の源九郎狐、瀬川富三郎の静御前: 三角形構図は西洋絵画のようだ。 250 三代目瀬川菊之丞の山姥、二代目市川門之助の怪童丸、五代目市川団十郎の仁和寺の才兵衛、浄瑠璃常盤津兼太夫、脇語り常盤津造酒太夫、三弦岸沢式佐: 地味な出語りと派手な舞台とのコントラスト。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2007-06-03 09:08
| 浮世絵
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