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2017年12月10日(日) 午後0:45~午後2:15(90分) に [BSプレミアム]で放送された番組「秘境中国 謎の民 天頂に生きる~長江文明を築いた悲劇の民族」はとても面白かった。
【番組概略】 中国四川省の大涼山。山頂の秘境で、伝統の暮らしを続けてきた人々がいる。なぜ社会と隔絶された場所を選んだのか。謎をたどると、見えてきたのは中国の壮大な歴史だった。 【番組詳細】 中国四川省、険しい山が連なる大涼山。その山頂の秘境で、涼山イ族(彝族)の人々がシャーマンを中心とした不思議な暮らしを営んでいる。なぜこんな場所で暮らしているのか。 最近の研究によって、イ族(彝族)の人々は5千年前に黄河文明と並ぶ長江文明の「古蜀文化(三星堆文化)」を築いた「古蜀国」の末裔であることが分かってきた。 古蜀国が、隣国の秦に侵攻され、その後も諸葛孔明などから幾多の苦難を与えられながら、古蜀人の一部が険しい山中に辿り着き、そこに定住して現在のイ族(彝族)の一部になったのである。 イ族(彝族)の葬儀で唱えられるお経「指路教」の文字が経典に残っている。シナ・チベット語族のチベット・ビルマ語派ビルマ・ロロ・ナシ語群に属するロロ諸語系のイ語(彝語)でイ文字(彝文字、ロロ文字)と呼ばれる表音文字(↓)で書かれている。 羊を飼い、蕎麦を育てて得る収入は僅かなのだが、村長は都会の大学に進学し、バイトで「四季吉村」の「烤羊肉」を販売した経験のある息子が「羊肉を村の特産品に育てて富裕な村にしたい」と相談するのを受け付けなかった。父親である村長の考えは「必要以上なお金が村に入ると、人々が幸せを失うと」いうのである。 村の秋の収穫の感謝祭、一年間育てた羊の毛を刈り、闘牛をしたり、食べたり踊ったりする祭りは、以前は村ごとにひっそりと催されていたが、3年前の中国政府の指示で、イ族全体で大規模に行われるようになった。中国政府が意図しているのは「観光客誘致」で、撮影年度には約2万人が集まったという。都会のいでたちで、カメラを向けている人も多くみられた。 村長らが一生懸命に守っているイ族(彝族)の文化が、教育と生活の向上の名の下に、消えてしまう日が近いのかもしれない。 【語り】薬師丸ひろ子、松尾剛 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2017-12-11 15:32
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