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前回「円朝コレクション幽霊画展」を見たのは2008年8月29日である。
その時には、JR日暮里駅から谷中墓地の横を通って、全生庵に行った。 今回は、地下鉄千駄木駅団子坂下出口から、三崎坂をだらだら上って全生庵に着いた。 この「円朝の幽霊画コレクション」(コレクションについて)が、夏の円朝祭りの期間に公開されている。 築地野菜市場を仕切っていた藤浦周吉、富太郎親子は、圓朝の大スポンサーであり、藤浦家から全生庵に圓朝の40幅に及ぶ幽霊掛軸のコレクションが寄贈された。 その直後に関東大震災が起こり、藤浦家が預かっていた圓朝の原稿などは焼失してしたが、掛け軸は難を逃れた。 円朝の「名跡」は現在も藤浦家が預かっているが、これは円朝が借金のかたに預けたものとのことである。 全生庵では本堂脇の控室で、8月中に軸の虫干しをかねてこの掛軸を展示している(寸志500円)。 現在所蔵中の50幅余りの掛軸のうち、部屋の広さの都合から一年毎の掛け替えがある。したがって、二年続けて拝観すれば全点を観ることになる。 以下は前回のブログ記事を引用しながら書いた記事である。 この全生庵は山岡鉄舟が建立した禅寺である。門をくぐると、山岡鉄舟の顕彰碑と並んで、三遊亭円朝の碑が立っていることに気付く。 ■池田綾岡《雨中幽霊図》:雨によって発火した狐火が幽霊の前に。 ■河鍋暁斎《幽霊図》:暁斎にしてはおとなしい「諦念の幽霊」。 ■今村紫紅《月に鵜図》:三羽の鵜が主人を懐かしみ月を見上げている。 ■歌川芳延《海坊主》:舟の向こうに巨大な海坊主。その口元に月。 ■高橋由一《幽冥無実之図》:下部に現世の女が彩色で描かれ、上部の男は墨で淡く描かれて幽界のものとされている。男の顔に陰影が付けられているのは西洋画の影響。 この作品は1906年、落語中興の祖、三遊亭円朝(1839~1900年)の七回忌法要が営まれた際に絵はがきの図柄として使われた後、所在不明になっていた。同絵はがき(七怪奇絵はがき)は、鏑⽊清⽅のほか、久保⽥⽶僊、⽯井滴⽔、狩野素川章信の4⼈の画家の作品が⽤いられたが、いずれの作品も現在まで⾏⽅が分からなくなっていた。 この絵の1906年の絵はがきの図柄が当時の図録に残っていた。今回の絵を図録と、表装に使われている⼥性ものの着物地を円朝コレクションの他の作品とそれぞれ比べ、落款を点検するなどして逸失作品と特定したという。 軸装された縦95cm、横34cm の作品の中央には、杯台にふた付きの茶わんを載せて茶を差し出す顔を隠した女性、下部には「燈明」が描かれている。この女性は皿屋敷のお菊さんなのだろうか? 茶碗と燈明の関係は? 今後検討すべき点がすくなくないようである。
by cardiacsurgery
| 2017-08-20 00:16
| 浮世絵
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