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展示作品としては、30点の館蔵作品の他に、26点の個人蔵作品、4点の日本城郭協会提供作品が出ており、めったに見ることのできない品揃えだった。 太平洋戦争終結後70年の本年のタイムリーな企画であり、新聞でも紹介されていたためか、週日の午後にもかかわらず、会場は結構賑わっていた。その中では、外国人が目立っていたが、これは原宿という観光地の浮世絵美術館という理由かもしれない。 展示の冒頭には、「この展覧会はあくまでも浮世絵の学術研究を目的としたものである」と掲示されており、近隣諸国に対する配慮がなされていた。 実際、これらの戦争がどのような目的で描かれ、どのような形で表現されているかについて、会場で詳しく説明されており、↓の2項目のように、得るところが多かった。 (1) 幕末から明治時代、西南戦争などの戦争を描いた「戦争浮世絵」は数多く出版されているが、いずれも「想像画」で、伝聞などに基づいて制作されたものだった。第1章 物語としての戦争画: 源平時代や戦国時代などの歴史上の合戦 ・歌川貞秀《大内合戦之図》嘉永3年 日本城郭協会提供: 守護の大内義弘が籠る「堺城」が、足利氏に夜襲をかけられて炎上している。堀に映る両軍の兵士の姿が面白い。 河鍋暁斎《蒙古賊船退治之図》1863年(文久3)ボストン美蔵: 尊王攘夷論によって元寇をテーマとする浮世絵が描かれている。神風による高浪の表現は北斎の《神奈川沖浪裏》、敵船が大爆発する際の光線の描き方は、北斎の《椿説弓張月 続編巻三》を想起させる。第2章 風刺としての戦争画: 幕末の戊辰戦争 ・月岡芳年《東叡山文珠樓焼討之図 慶応戊辰五月十五日》明治7年 太田記念美術館蔵: 上野戦争の戦争画。二つの建物の間の赤い橋が目立つが、その下では彰義隊と官軍が刃を交え、その奥には炎上する文殊楼が描かれている。2階に展示。 ・小林永濯《鹿児島新報 田原坂激戦之図》明治27年 個人蔵(参照画像): 小林永濯の作品としては、《美人愛猫》・《菅原道真天拝祈祷之図》(①、②)・《天瓊を以って滄海を探るの図(イザナミとイザナギ》・《七福神》を見ているが、この展覧会には《高瀬口大進撃図》明治10年 個人蔵、《鹿児島紀聞之内》》明治十年 個人蔵と合わせて3点が出ていた。 第4章 報道としての戦争画: 明治時代の日清戦争 ・尾形月耕《日清戦争太孤山沖 日艦戦勝之図》明治27年 個人蔵: 日清戦争の戦争画。2階に展示。右側の日本軍の艦には日章旗(日の丸)と旭日旗(軍艦旗)。左側の清国の船は炎上している。 ・尾形月三《遼陽之役敵将黒鳩公戦略祖語シ総軍大イニ敗ル公自ラ勇奮自ラ陣頭ニ立テ血戦ス》明治37年 個人蔵: 日露戦争において日本が辛勝した遼陽会戦の浮世絵戦争画。黒鳩公とはクロポトキン。このように敵軍の将兵を描くことは、日清戦争の戦争画ではなかった。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2015-07-09 22:00
| 戦争画
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