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(↓)は今回の展覧会のフライヤー表から採った質問である。曰く「千甕を知っていますか?」 「デジタル版 日本人名大辞典+Plus」の「小川千甕」に関する記載は以下のようである。 小川千甕(1882-1971)明治-昭和時代の日本画家。明治15年10月3日生まれ。仏画師北村敬重の弟子となり、浅井忠に洋画もまなぶ。大正4年川端竜子、小川芋銭らと珊瑚会を結成。油絵から日本画へ移行し院展に「田面の雪」「青田」などを出品。昭和7年日本南画院に参加。昭和46年2月8日死去。88歳。京都出身。本名は多三郎。代表作に「炬火乱舞」など。以下、いつものように、章立てにしたがって、「お気に入り作品」をあげていく。 第1章 京都での修行 その壱―仏画と洋画 小学校を中退して北村敬重に弟子入りして仏画を学び、1902年以降、浅井忠に洋画を学んだ。 ・《孔雀明王像》墨画 1921年: 千甕の仏画は繊細な線で描かれている。(↓)の白描は後期展示。前期の仏画としては、《文殊菩薩像》1897年、《釈迦十六善神像》1900年 兆殿司(明兆)原作、《大随求菩薩像》1898年の三点がでていたが、いずれもこのように繊細な線が印象的だった。 第2章 京都での修行 その弐―日本画とデザイン ・《浅草寺の図》日本画 1911年: 赤い日傘の下の女が鳩の餌を売っている。手前の鳩をよちよち歩きで追いかける子供がカワイイ。 第3章 東京、そしてヨーロッパへ 明治の末、28歳で東京に引っ越して、「ホトトギス」や「太陽」に挿絵、漫画を発表して人気を博した。1913年になり、貿易商・芝川照吉の援助を得て、渡欧した。 ・《金魚と子供たち》日本画 1916年: 可愛い画。絵葉書購入。 ・《西洋風俗大津絵》着色木版画 1914年 京都国立近代美術館: 面白い画。 ・《花寺春色》日本画 40歳代: 洛西の西行桜が描きこまれた風俗画。 千甕は「戦争画」を描かなかったとのこと。 ・《炬火乱舞》日本画 1930年: 鞍馬の火祭。 第6章 晩年輝く―縦横無尽、放縦遊戯の時代 戦後の作品には、言葉が書き込まれているものが多い。それも面白い字体で。 ・《蘭亭曲水》部分 日本画 1948年: 伝統的な画題だが、縦長の画面に大勢の人物が書き込まれていて、見飽きない。 小川千甕展は、次のように巡回する。 福島県立美術館 2014年10月11日~11月24日(終了)お勧めできる展覧会です。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2015-03-10 20:44
| 近代日本美術
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