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わずか36歳で早世した春草の画業はおよそ15年しかなかったが、春草はその間に《落葉》や《黒き猫》といった近代美術史上の名作を残している。 今回の展覧会は次ぎの4章立て。 1章 日本画家へ:「考え」を描く 1890-1897年私自身、春草の作品をいくつも見てきているが、このように系統立てて理解してきていなかったので、今回の展覧会で得るところが多かった。 また、今回の展示は前期・後期・通期に分かれている上に、期間限定の展示作品もあるので、図録を購入することにした。 この記事では1章から《水鏡》、2章から《王昭君》、3章から《松に月》と《賢首菩薩》、4章から《落葉》と《黒き猫》を取り上げて、それぞれの感想を述べてみたい。 1.《水鏡》1897年 東京芸術大学 前期展示: 春草は、このように深い意味や考えを描くことを、写実を基本とする西洋画に対置される日本画の特性であると捉えていた。 天女の胸元の宝石や手元の紫陽花には西洋顔料のコバルトやプルシャンブルーが使われている。 2.重文《王昭君》1902年 善寶寺 通期展示: 薄くヴェールを重ねたようなハイライトや暈しによる滑らかな質感によって夢幻的な雰囲気が漂っている。 朦朧体と呼ばれて評判の悪かった無線描法の試みがここでは見事なものに結実している。 背景上部に金、下部に銀が使われ、女性たちの着物には伝統的な絵具の他に西洋顔料クロムイエローも使われている。 3.《松に月》1906年 通期展示: 春草は、日本画と西洋画との差は顔料に過ぎず、将来は日本画と西洋画は一本化していくだろうという国際的な見識を有していた。 4.重文《賢首菩薩》1907年 東京国立近代美術館 通期展示: 唐の則天武后の勅問に対して華厳宗第3祖の賢首菩薩が黄金の獅子像を譬えに華厳宗の教えを説いた。 賢首国師の袈裟には、刺子の模様に青色と橙色による補色対比が使われており、掛布には、鳥の黄色と周囲の紫色が補色対比となって、コントラストを強めている。 また、刺子の模様は細かい点を連ねることで描かれており、遠くから観ると視覚混合が生じて周囲の暖色系の色面となじんで見える。 5.《落葉》連作 5a 滋賀本 通期展示: 奥の樹が暗い色調であり、背景の明るさとの間にミスマッチがある。 6a 《黒き猫》1910年 霊友会妙一コレクション(↓) 通期展示 6c 重文《黒き猫》1910年10月 永青文庫(熊本県立美術館寄託)(↓左) 後期展示 6d 《柿に猫》1910年(↓中) 通期展示 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2014-09-27 11:45
| 近代日本美術
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