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お世話になっている「あおひー」さんが、「3311アンデパンダン展」に出展されているというので覗いてきた。
肝心の「あおひー」さんの作品は、会場のCブロックでやっと見つけた。向かって左の壁の上方に掛けられていた。 以前にアーティスト本人が在室された時に見当違いの感想を述べて恥ずかしい思いをしたことがあったが、昨日はご本人が不在だったので、私の無責任な妄想は自由に発散していった。 頼りとなるのは「木霊」というタイトルだけ。 そういえば、新幹線にも「こだま号」がありましたね。あれは「音速<光速」という理由で「ひかり号」に遠慮して命名したものだろうか。 英語ではECHO。その語源はギリシャ神話のエコーというニンフ(精霊)。 彼女はおしゃべりが大好き。エコーは浮気中のゼウスを探しにきた妻ヘラを得意のおしゃべりで引き止めていたが、ヘラはエコーがゼウスの浮気を援けていると怒って、エコーが自分から話すことをできなくした。許されたのは相手が喋った言葉の末尾を繰り返すことだけだった。この話には続きがある。 そんなある日エコーは美しい青年ナルキッソスに恋をした。しかし彼の言葉の末尾しか繰り返せないエコーに対して、ナルキッソスは冷たかった。エコーは悲しみのあまり姿を失い、ただ声だけがそこに残った。この話の続きは、有名である。 この様子を見ていた女神ネメシスは他人を愛せないナルキッソスを自分しか愛せなくなるようにした。ある日ナルキッソスは湖に写った自分に恋をする。彼は毎日水面に写る自分を見つめ、遂には水中に消えてしまう。ナルキッソスがいた場所には水面に写る自分の姿を見つめるように咲く水仙の花があるだけだった。さて、今回の作品を見ているうちに、「木霊」は「こだま」という「音」や「声」を指すのではなく、「こだま」を返す「樹の霊」ではないかという気がしてきた。ギリシャ神話のECHOがニンフ(精霊)であると同様に、わが国の「木霊」も霊的な存在のようである。 万物に「霊魂」が宿っているというのはアニミズムの思想であり、日本人が古くから抱いていた根源的な考え方である。巨大な樹の周囲には注連縄が張られていることがあり、大木を伐採せざるを得ない時には、樹に日本酒をかけて供養する。 このように気付いて、タイトルの「木霊」を「樹霊」と読み替えて見直してみた。 すると、この「樹霊」には生命が宿っているような気がしてきた。「あおひー」さんは、日本酒で酩酊しながらこの「樹霊」の姿を造り上げたのかもしれない、いやそうに違いないと思った。 以上が、美術散歩の化石「とら」の白昼夢の物語である。 以下は、今までに書いた「あおひー」さん関連のブログ記事である。 1. あおひー「NIJIMASS」 @GALLERY ART POINT 2011/05/21 - 「あおひー」さんの個展。今回はカラーなので華やいで見える。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2014-08-28 10:38
| 現代アート(国内)
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