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2階の第1室で2躯の古いホトケサマを見た。
1階の彫刻室には、大きな仏像が並び立っているが、それらは平安時代・鎌倉時代のものが大部分であるが、ここに展示されていたのは2躯とも飛鳥時代・7世紀のものであるから、思わず足を止めてしまう。 もっとも法隆寺館に行けば、飛鳥時代・7世紀のホトケサマは沢山見られるのだが、このように数点をジックリ見た方が疲れないし、記憶にも残る。 1.《菩薩立像》 この《菩薩立像》は606年または666年に制作されたものとなっていた。どのようにして制作年が推定できたのだろうか。 このホトケサマの古拙な感じは、法隆寺金堂の国宝《四天王立像》のそれと似ている。 ただ、横から見ると、躯体があまりにも薄いことに驚く。正面と側面の違いはあるが、その両者の極端な差はジャコメッティの彫刻を想起させるものだった。 2.《菩薩半跏像》 東博では2月ごとにニュースパンフレットを頂けるが、その中にこの仏像のことを書いたコラムがあった。 コラムのタイトルは「飛鳥時代の深い瞑想: 銅造菩薩半跏像」である。 その説明の書きだしは「ロダンの《考える人》ほど深刻ではなさそうですが、右手を頬に添えて物思いに耽る姿の像です。」となっている。 瞼を刻まないので、目を閉じているようにも見える。弥勒菩薩なのか悟りを開く前の釈迦の姿か分からないので《菩薩像》となっているのだろう。口端が持ち上がったアルカイックスマイルと細い指が印象的である。 日本では、広隆寺の赤松材の《弥勒菩薩半跏像(宝冠弥勒)》と中宮寺の楠材の《菩薩半跏像》の2躯の国宝が有名である。後者は「弥勒菩薩(「双髻弥勒」」との別名もあるが、寺伝では如意輪観音と呼ばれているそうである。 韓国にも国宝78号と83号の《金銅半跏思惟像》があり、日本のものが国内で制作されたのか否かについての議論があるようである。 今回展示されている那智山出土の《菩薩半跏像》はどこで造られたものなのだろうか。こういった知的興味を満足させるキャプションを作っておいてほしかった。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2012-06-04 23:04
| 仏像
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