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東日本大震災から1周年。近美に行く途中の国立劇場付近にはお巡りさんがいっぱい。心臓手術から間もない天皇陛下が出席される追悼式の会場だから当然の警備である。
ポロック展を見終わってから近美の所蔵作品展を見て回った。近美ではこの1年の間、所蔵作品展において「特集 東北を思う」シリーズを継続して行っているが、これも5月までの今期で終了とのことである。 今期の「特集 東北を思う」は、1970年代以降の作品を展示している2階が中心とのことでだったが、4階や3階にも東北関連の作品が沢山出ていた。以下、今回注目した作品を列挙する。 4F: ・今村紫紅《絵巻物模写 伴大納言絵巻(其一)》 ・尾竹国観《油断》 ・川端龍子《慈悲光礼讃(朝・夕)》 ・辻永《椿と仔山羊》: 「渋谷ユートピア」展で覚えた辻永のヤギがここにいたのだ。 織田一磨、川瀬巴水、古賀春江、小山良修、林武、向井潤吉、安井曽太郎らのダリアの花が一堂に会している。その中の第2位は川瀬巴水↓、第1位は向井淳吉↓↓。 ・川瀬巴水《旅みやげ 第一集》 ・前田青邨《石棺》 ・棟方志功《二菩薩釈迦十大弟子》 ・海老原喜之助《殉教者》:エビハラ・ブルーの画家のその後の作品。沢山の矢が刺さった殉教者はもちろん聖セバスティアヌス。熊本市の小峯墓地には、忠霊塔に「殉教者(サン・セバスチャン)」のブロンズ・レリーフが残っているようだ。 小磯良平《ビルマ独立式典図》には、大東亜戦争を正当化する意図が隠されているようだ。1943年8月1日の独立式典の意義については、こちらを参照されたい。アウンサンスーチーさんのお父さんのアウン・サンのビルマ独立時における活躍やミャンマーの人々の日本人に対する感情については、日本人は記憶にとどめておかねばならない。その意味で、この小磯の画は歴史的な価値があると思う。 今年、東京国立近代美術館は創立60年を迎えるという。この絶好の機会に、東京国立近代美術館が「米国からの永久貸与」として、所蔵しながら、数点ずつしか展示してこなかった「戦争画」を一括展示する「戦争画展」を開催していただきたいと思う。 東日本大震災の記憶ですら風化しつつある。まして第二次世界大戦を記憶にとどめる世代の数は年々減少している。あの戦争の悲劇の記憶をこれ以上風化させないためには、この戦争画の一括公開がもっともよい手段となる。この際、現在のような「消極的隠蔽」を停止するだけの理性が必要であり、それは歴史に対する責任でもある。 ・ピカソ《ラ・ガループの海水浴場》:複雑な構成と美しいマリンブルー。本日の特別展のポロックはピカソを乗り越えることを最大の目標としていたらしいが、これではとても無理である。 「特集 東北を思う」では、米国同時多発テロ事件後のNYでの相反する感情を描いた大岩オスカールの《ガーデニング(マンハッタン)》、再生のシンボルの桜を描いた児玉靖枝の《ambient light ― sakura》、嘆き哀しむ人々の表情をスローモーションで捉えたビル・ヴィオラのヴィデオ・インスタレーション《追憶の五重奏(The Quintet of Remembrance)》、瞽女(ごぜ)らしき女性を描いた斎藤真一の《おみかの悲しみ》(参照:斉藤真一《星になったごぜ》)が目立っていた。 ★「原弘と東京国立近代美術館 デザインワークを通して見えてくるもの」展 ポスターや装幀などのデザインワークにこれほどの作品を残した方がおられたのをはじめて知った。本当に「継続は力なり」である。 美術館の出口で時計を見ると、ちょうど14時46分だった。一人でしばらく黙祷した。 美術散歩 管理人 とら
by cardiacsurgery
| 2012-03-13 13:00
| アート一般
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