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光明皇后が東大寺大仏に献納した聖武天皇遺愛の品々や東大寺の儀式に使った仏具など約9000件を数える宝物の一部が毎年秋に奈良博で公開されてきているが、なかなか見る機会がなかった。
雨の月曜日ということで、館外での待ち時間は15分程度。イヤフォーン・ガイドを借りたが、説明が冗長なので、最初だけを聞き流す程度。 最初に現れたのは、《鳥獣花背八角鏡》と称する巨大な鏡。径64.5cm、重さ33Kgとのこと。とても実用とは思えない。題箋や箱まで残っていることに感心した。 板締め染めの布の屏風が2点出ていた。《山水夾纈屏風》と《鳥草夾纈屏風》である。色彩がよく残っていることに驚く。 次はお目当ての《螺鈿紫檀五弦琵琶》。大勢の観客が殺到しないように、並んで何回も蛇のように回りながら近づいていく仕組みになっている。この待ち時間は約15分。この間だけは、イヤフォーン・ガイドを繰り返し聞けた。五弦琵琶はインド原産で、唐代に流行したものだが、現存しているのは世界でこの一点だけとのこと。以前に宮内庁で奏でられた音も聞こえてくる。妙なる天上の音楽である。 やっと正面に来た。東京の博物館のように係員が急かせるようなことがないので、ゆっくりと堪能できた。弦を張った正面には、ラクダの上で四弦琵琶を弾く楽人や熱帯の樹木・鳥・花が螺鈿で現されている(画像はチケット参照↑)。 しかし、なんといっても美しいのは、その背面(画像は→)。咲き誇る白い花びらが輪状に表された唐花文である。これらは貝を使った螺鈿、玳瑁の甲羅、琥珀が用いられているとのこと。まさしく絶品である。「聖武天皇遺愛の品」となっていたが、これを疑う人はいないだろう。 《種々薬帳》↓は、聖武天皇の四十九日法要に光明皇后が献納した60種類の薬の目録。読みやすい書である。最後の方に安倍仲麻呂の名前も書かれていて驚いた。このうち、《五色龍歯》・《大黄》・《冶葛》の3種の薬とそれらの包みや壷も出展されていた。《五色龍歯》↓↓とは、龍すなわちナウマン象の下顎歯の化石。白い象牙質の間に黄色味を帯びた歯列が見え、ところどころに淡青色の筋が見えるため「五色」と呼ばれたとのこと。削って精神安定剤として使用されたものである。
by cardiacsurgery
| 2010-10-30 15:38
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